ドラマ銀と金7話感想|西条の女好きな性格が度を越している




ドラマ版「銀と金」7話の感想です。

6話までで、画商中島とのセザンヌ「ジャドブッファンの眺め」をめぐる勝負が終わり、7話からは、企業御曹司である西条とのポーカー勝負に移ります。

画商編は、不満点もありつつも、優れたドラマ版オリジナルの設定変更などもあり、それなりに新鮮な気持ちで楽しむことができました。

西条編も期待したいところです。

銀と金第1話から感想を書いています。こちらからどうぞ。

銀と金 amazon プライムビデオ

まんが原作とドラマ版との違い

まんが原作とドラマ版の違いを簡単に比較し、その後、個人的な感想や評価を加えています。

 

中島との勝負の直後

まんが:街を流浪し、ビルの喫茶店でよく時間を潰している。

ドラマ:特に描写なし。巽のジャズバーにいる。

 

勝負(画商)と勝負(ポーカー)の間の間奏曲、つなぎとして、森田は街をうろついていましたが、ドラマ版では特に必要もないのでばっさりカット。

 

巽と銀二の会話

まんが:なし

ドラマ:巽から画商との勝負の話を聞き「(森田は)オレに似ているな……」とつぶやく。

 

原作にはこのような描写はありません。ポーカー編が終わった後のエピソードへの繋がりを予感させる、興味深いシーンかと思います。

 

伊藤美緒との出会い

まんが:ビルの喫茶店で働く店員

ドラマ:巽のジャズバーにきたお客

 

これもいい具合に原作を圧縮しています。すばらしい手際。

伊藤美緒は、7話から始まるポーカー勝負に森田を導くキーパーソンです。演じる女優は高月彩良。「嫌われる勇気」にもゲスト出演していました。

これは余談ですが、ドラマ版「嫌われる勇気」は、日本アドラー心理学会から抗議を受けているようです。

アドラー心理学の一般的な理解とは大きく異なる見解を広めていると指摘。放送の中止、もしくは脚本の大幅な見直しを求めている。

とのこと。そりゃそうですね。『嫌われる勇気』は、別に他者の気持ちを配慮することなく、自分の思ったことをズケズケ言い立てることではありません(笑)

(関連記事)『嫌われる勇気』の岸見一郎氏はギリシア哲学研究者なので実績を調べてみた

 

伊藤美緒(高月彩良)の友達が西条たちの餌食になる

まんが:美緒たちからの話だけで、描写は一切なし。

ドラマ:実際に、西条たちの食いものにされているシーンを割と描写。

 

ドラマ版「銀と金」は、いやらしいシーンというか、子どもに見せにくいシーンを結構平気で描きます。

一方、福本伸行の「銀と金」のほうは、欲望に左右されて、人の理性や思考がどのように揺すぶられていくかという、心理描写を主眼にしたまんがです。

なので、画商中島や、御曹司西条の心に秘めた欲望を増幅させる必要はあります。そういう点で、女性に対する欲望を描くことは、別に不自然ではなく、むしろ優れた演出だと言えます。

ただし、画商中島も西条も、欲深い性格を盛り込みすぎて、ちょっと頭がメーター振り切れてしまった感じになっているのが玉にキズです。原作では2人とももっと冷静な人物です。

ちなみに西条役の俳優は、大東駿介。餌食にされた美緒の友達役の女優は、岸明日香

 

「落ちてる金は拾う主義さ」

まんが:西条をへこませ、1週間後の再勝負を申し込まれて、「もちろん受けて立つ、落ちてる金は拾う主義さ」

ドラマ:巽のジャズバーで美緒から話を聞いて、「行ってみよう、落ちてる金は拾う主義さ」

 

原作まんがのほうで、圧倒的にカッコいいのに、なぜ余計な改変をするんだ。ドラマでは、ただのイキがったセリフにしかなりません。

 

ポーカーの会場

まんが:落ち着いたバーのカウンター。

ドラマ:うるさいクラブの真ん中にある大きなラウンドテーブル。

 

西条たちのスーフリ感・医大生感が半端じゃない。大丈夫かこいつら、と思うほどです(笑)

 

女の子を頂いちゃう手口

まんが:手が入った女の子に、大きな勝負を仕掛ける。勝負における西条側の出す大金の担保として、身体を要求。

ドラマ:負けが込む女の子に、消費者金融の融資を持ち掛ける。払えなくなって、借金の肩代わりに身体を要求。

 

ドラマ版の手口は、非常に露骨というか、ダサいですね。ふつうサラ金の融資なんか持ち掛けられて、融資受けるわけがない!

原作まんがのほうが、よほどスマートな流れで、これなら女の子が勝負に乗っても不思議ではない。ドラマ版のような演出では、ただのバカ女になってしまいます。

女の子をやっちまった後に、借金も半額しか渡さないという……。

 

美緒対西条のポーカー

まんが・ドラマ版ともに、おおむね同じ。

 

ただし、美緒の友達(我妻三輪子)の女の子に、非常に問題がありました。

大きな勝負なのに、自分たちに入った手を大声で叫んだりするという、現実には存在しないような人間。

これは女優というより明らかに脚本・演出側の問題なので、狂言回し的な役柄を設置したいのは理解できますが、あまりに不自然な人間を描かないで頂きたいものです。

 

「俺が積もう、ヒジの高さまで……!」

まんが:言葉だけ。

ドラマ:積んだ後に、卓にヒジをつき、札束と背比べ(笑)

 

『銀と金』の名セリフのひとつですね。

このヒジは、6話終わりの次回予告でも流れていて、ドヤ顔で超ダサいなと思っていましたが、実際見てみると、そんなにどや顔でもなく、割と自然な感じだったので、むしろ驚きでした。

 

勝利金1000万円の分配

まんが:森田入れて250万円ずつ4等分。森田は自分の取り分から数万~10万をバーのマスターへ渡す。

ドラマ:森田は受け取らず女の子たちで3等分。

 

この改変は正直言って、驚きました。ドラマ版の森田は、ケチくさくて金に汚いという批判を、前回の記事で書いたからです。

(関連記事)銀と金6話感想|ドラマ版森田のケチくささと小物感がひどすぎ

もちろん、まんがの森田は、自分も受け取っていますが、がめつい感じはゼロです。

しかし、その場に居合わせなかった、傷つけられた美緒たちの友だちにも渡すように頼むセリフは、いい演出だと思います。

 

西条の情報収集

まんが:美緒たちをホテルへ呼び出し、情報を直接聞こうとする。

ドラマ:美緒に電話をかけ、情報を聞こうとする。

 

この辺りはガジェットの進化もあります。原作まんがの時代は、携帯電話が登場し始めたころ。

ドラマ版では、電話しながら、また別の女の子(藤井奈々)を食いものにしています。

 

まとめ

西条と森田の本格的なポーカー勝負は第8話になるかと思いますが、全体的に原作を手際よくまとめていて普通にドラマとして楽しめる印象でした。

ドラマ版「銀と金」は、キャラクター性格の全体的な方針として、まんが版よりも冷静さを欠いた、直情的で激しい性格、人間的に邪悪な性格を付加されています。

森田も銀二も、ドラマ版は、原作まんがよりも性格が悪い。画商も冷静。西条はどこか壊れた部分はあるけど、スーフリ感や医大生感はない。

これはこれでありだと思いますが、第6話のように、森田をケチくさくすることだけは、今後やめてほしいと思います。

ポーカー編の勝負自体は、原作に忠実であれば面白く仕上がるかと思います。第8話に期待です。

 

追記:第8話の感想です。想像以上に良い仕上がりになったと思います。

ドラマ銀と金8話感想|西条役大東駿介の演技力で原作超え!

銀と金第1話からの感想まとめはこちらから。

スポンサードリンク