【批判的に本を読みたい】1か月集中!「情報に鵜呑みにしない頭脳」を作る3つの読書法

あなたは「本を批判的に読むことが出来ない」と悩んでいませんか?

  • 自分は頭に悪くて本に書いてあることの真偽が判別できない
  • 本を書くような人は自分より頭が良いから批判的に読むことはできない
  • 怪しいと思ってもデータを収集する能力や心理を確かめる能力が自分にはない

「一体どうしたらいいのだろう……」
「自分みたいな頭の悪い人間は、本に書いてあることを鵜呑みにするしかないの?」

自分の考えを作るなんて、いつまでたってもできないのでしょうか?

批判的に本を読むこと。
簡単なようでものすごく難しいことです。

単純な感想ならばまだしも、批判的に読むとは、

  • その本のポイントを理解する
  • 重要な主張とその根拠を理解する
  • その上で、独自の論点を示す

このようなことが要求されます。
それが批判的に読むと言うことです。
これはとんでもなく難しいことですよね。

「結局情報に踊らされるしかないの?」

ついつい絶望しがちですが大丈夫!
「絶望する人は誰しも、早まった判断をしたことになる」(ペトラルカ)

確かに、一朝一夕に批判的な能力を付けることはできません。

でも次にご紹介する3つの方法を実践してください。
そうすれば、確実にあなたの読書力は上がっていきます。

コツコツと取り組むことで、あなた自身の考えが出来上がっていくようになります。
そうすればその視点をもとに、いろんな本を読んで行くことができます。

どんどん、右肩上がり・芋づる式にあなたの知識が広がりますよ。

方法その1 とりあえず肌に合う著者の主張を徹底的に信じる

まずは何もないまっさらの白紙の状態から始めましょう。
例えば話をわかりやすくするために「日本史」を例に出してみましょう。
日本史と言うのは

  • 左翼的な歴史観であったり
  • 右翼的な歴史観であったり

と歴史観によって、全く語られることが違ってきますよね。

同じ人物や歴史上の出来事に関して、全く解釈が異なる。
右翼と左翼、保守と革新、

  • どちらを信じるべきか?
  • どちらが正しいのか?
  • それともどっち側も間違っているのか?

非常に楽しい部分ですね。
なので日本史を例にとって、「情報に踊らされない読書家になる」ということを考えてみたいと思います。

それでは、まずは全くあなたには「日本史の知識がない」としましょう。
教科書で中学生高校生の時にやったかなと言うくらい。

そんなあなたが日本史を始める場合。
まずはあなたが「面白いと思える書籍」を見つけることです。
何でも手を出してください。

教科書が面白いと思えば教科書でも結構。
誰か一人の著作家の歴史本が面白ければそれでも結構。
歴史の雑誌でも結構です。
歴史小説でも構いません。

まずは1人、あなたは誰かのファンになってください。
そして一旦その著者のファンになったからには、その著者が書いてる別の作品も色々と読んで行きましょう。

その著作家に、ほとんど入信するようなものです。

「歴史家の誰々さんを私は信奉しています」

このような状態にまで、あなた自身を仕上げていきます。

方法その2 ファンになった作家の文を考え方が腑に落ちたら、同じテーマの類書をあさる

まずは1人の作家のファンになる。
それからその作家の作品を大量に詠み込みます。
5冊10冊20冊と読み込んで行きます。
すると、大抵その方の思想は、自分の腑に落ちてくるでしょう。

そうなったら次のステップです。

同じテーマで、別の作家が書いている本を読み始めましょう。
例えばあなたが歴史家。例えば半藤一利さんにしましょうか。
半島和利の著書を何冊も読み込んだとしましょう。

『昭和史』とか『戦後史』とか色々ありますね。
それを十分にあなたが理解したと思ったら、その後「別の方が書いた昭和史や戦後史」を手にとってみましょう。

そうすると、驚くほど書いてあることが違っているはずです。

例えば同じ226事件や515事件を扱っていたとしても、全く切り口が違う。
時には正反対のことを言っているかもしれません。

  • 半藤一利と、全然言ってることが違うなあ
  • この人は、全然着眼点が違うなあ

こんなことに、気が付いてきます。
そうしたら、もうあなたは批判的読書ができているのです。

おわかりでしょうか?

あなたが悩んでいた「情報を鵜呑みにすることしかできない自分」
この悩みは、もう消え去っています。

なぜならあなたは、別の本を読みながら、
「半藤一利はこの事件についてはこう言っていた」ということを考えているですから。

意外に、簡単でしょう?

方法その3 自分の座右の書と関連書籍を行ったり来たりする。するとどんどん違う意見があなたの中に蓄積される

きっとあなたは別の作家の本を読んでいくと、あることに気が付きます。

「自分がいかに、ファンになった作家の話を覚えていないか?」
「十分読んだと思ったのに、何書いてあったか、全然忘れちゃった。」

これが自覚できるでしょう。

そんな時はまた一旦戻るのです。
一旦ファンになった作家の本を、ここでは「座右の書」と呼ぶことにしましょう。

そして座右の書と、新しく読む関連書籍との間をいったりきたりすれば良いのです。
そうすればあなたはもともと読み込んでいる本をの内容をさらに確認できる。
それと同時に新しい本、全く別の切り口で書かれたことがらを、自分の中に速やかに取り入れることができます。

この効率の良さと速度はハンパじゃありませんよ。
同じテーマの関連書籍をどんどん読んで行きましょう。
関連書籍を3冊5冊頼んで行けば、「ものすごいスピードで読めている」ことに気がつくはずです。

例えば昭和史に関しては、もうそんじょそこらの歴史範囲なんかはるかに追い抜いている知識量でしょう。

「でも、そんなふうになるまで、どれくらいかかるの?」

じっくりと読書に取り組める環境がある方。
短期集中すればおそらく1か月あれば十分です。

仕事の合間などゆっくりと楽しみたい方。
おそらく、3ヶ月から半年くらいはかかるかもしれません。

この読書法は「一貫性を持った読書」になります。
なので読めば読むほど、どんどんと効率が良くなっていくことは間違いありません。

最初が一番時間がかかります。
でも、やればやるほど早くなっていく読書です。

まとめ

「批判的な読書ができない」と悩むあなたに
「情報に踊らされず自分の考えを持てるようになる3つの読書法」についてご紹介しました。

  • まずは肌に合う著者のファンになって徹底的に読み込む
  • その後、十分に読み込んだと思ったら別の作家が書いている関連書籍を読みあさる
  • 座右の書と関連書籍の行き来を繰り返すうちに、どんどん論理的思考や批判的思考が形成されていく

「口で言うのは簡単だよ」

と思われるかもしれません。

でもこれはやってみる方が簡単なのです。

要するに「ある本を基準にしてと比較しながら読む」という読書法です。

この読書法のメリットは「違う意見に柔軟になれる」ということです。
違う意見に柔軟になればなるほど、あなたの中で知識は蓄積されていきます。
対応力や批判的な能力も高まっていきます。

「情報に踊らされるしかないのか」と悩むあなたは、ぜひこの「比較読書」を試してみてくださいね。

高等遊民のnoteの紹介

 

noteにて、哲学の勉強法を公開しています。

 

現在は1つのノートと1つのマガジン。

 

1.【高等遊民の哲学入門】哲学初心者が挫折なしに大学2年分の知識を身につける5つの手順

2. 【マガジン】プラトン『国家』の要約(全10冊)

 

1は「哲学に興味があって勉強したい。でも、どこから手を付ければいいのかな……」という方のために書きました。

5つの手順は「絶対挫折しようがない入門書」から始めて、書かれている作業をこなしていくだけ。

3か月ほどで誰でも哲学科2年生レベル(ゼミの購読で困らないレベル)の知識が身につきます。

3か月というのは、非常に長く見積もった目安です。1日1時間ほど時間が取れれば、1ヶ月くらいで十分にすべてのステップを終えることができるでしょう。

ちなみに15000文字ほどですが、ほとんどスマホの音声入力で書きました。

かなり難しい哲学の内容でも、音声入力で話して書けます。

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2はプラトンの主著『国家』の要約です。
原型は10年前に作成した私の個人的なノートですが、今読んでも十分に役に立ちます。
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