「半分青い」の時代にビニール傘なんてあった?
半分青いですが、1週目から、はからずもかなり物議を醸しました。
というのも、時代考証がおかしいのでは? と視聴者からツッコミが入ったのです。
- 1つが、マグマ大使。(第4話・1980年)
- もう1つが、ビニール傘です。(第1話・1987~89年)

視聴者の主張は……?
- マグマ大使=1971年生まれの子供が知ってるとは思えない!
- ビニール傘=1980年にビニール傘はない!
さて、これは本当なんでしょうか。
この記事では、ビニール傘に絞って、考察しています。
結論から言うと、ビニール傘、存在します。
当時の貴重な動画も紹介しましたので、ぜひご覧くださいね~。
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半分青いビニール傘問題、視聴者の意見
まずは見ていた人たちからのツッコミを。テキストのみ、無作為に引用させていただきます。
ビニール傘はない!という否定派の意見
白いビニール傘はなかったかも!
ビニール傘はわたしも気になったなぁ。少なくとも高校に持っていくことはなかった。
あの時代、ビニール傘は普段使いしてなかったですね
タケルくん、あの時代の高校生で透明ビニール傘は珍しいのでは? その頃からあったっけ?
昭和末〜平成初 ビニール傘は当時珍しかったかも…少なくとも高校生には。 基本的に何でも使い捨てではなかった時代。
ビニール傘の普段使いは、ないな。
ビニール傘はあった!という肯定派の意見
一方の肯定派の意見です。
肯定派のほうが数は多いようです。
ビニール傘はその頃無かったとか一般的では無かった説があるのね。私は1973年生まれだけど普通にあったと思うなぁ。
ビニール傘、1989年はバリバリありましたね 近所の傘屋さん(傘の専門店、当時は結構ありました)には透明なもののほか青や緑、ピンク、オレンジ、紫などのカラフルなビニール傘が沢山。
高校時代にビニール傘ありましたよ〜。とりあえずの安価な傘という感じだけど、中3でたまに学校に持参した記憶あり。
主人公より10年少し後に生まれたけど主人公の子が中学?高校?の頃ってビニール傘はそんなになかったような
1972年生まれだけど、高校生の時にビニール傘使ってました。
流行り出した頃だったのかも?!
みんなビニール傘だったから、持ち手のプラスチックのところに油性ペンで名前から書いてた。
なるほどですね。
実際は、どうなんでしょうか。
しっかり調べました。
【データ】歴史をひも解くと昭和30年代から存在していた?
ビニール傘の歴史を簡単に調べてみました。
すると、わりと昔からあったんです。
Wikipediaにこんな記述が。
1958年 ビニール傘第一号が完成。これは透明ではなく、梨地で乳白色をしていた。当時のビニール傘は価格も高価だったという理由もあって、発売当初は売上を伸ばせなかった。
1964年 東京オリンピックで来日したアメリカ人が、冬に雨が多く体を覆う傘が好まれるニューヨークで売りたいと持ちかける。須藤三男は専用の透明素材を企業に開発させて透明なビニール傘を完成させる。ニューヨークでは飛ぶように売れた。
1964年以降 週刊誌やキー局のテレビ番組が「銀座では中が透ける傘が流行しているらしい」と紹介し、その知名度は全国区となった
ビニール傘は「便利で安価な傘」と認識され、特に1970年代から1980年代以降には著しい需要の拡大を見せた。それでも1980年代前半の国内の洋傘総生産量は4000万本程度で、ビニール傘の割合もこの内の20%程度だった。
1958年というと昭和33年です。すでに昭和の30年代にビニール傘は1号が完成していたんですね。
しかしこの時点では普及せず、普及し出したのは1970年代以降。
そして、半分青いの主人公、鈴愛と律は1971年生まれ。
ちょうど鈴愛たちの小学生時代が、1980年ですが、その数年後には傘の2割がビニール傘だったとのこと。
さらにこんなニュースサイトの記述もありました。
たとえば2日の初回、高校生の鈴愛がビニール傘を使う場面に対しては、「鈴愛が高校生の80年代後半、ビニール傘は広まっていなかった!」という声が複数上がった。だが、1987年の新聞記事によれば、すでに年間洋傘消費量のうち、3分の2近くが「ビニール傘など安価な台湾製傘」だったといい(日経産業新聞、5月9日付)、88年時点で値段も500円前後、との記述がある(日経流通新聞、7月5日付)。
https://www.j-cast.com/2018/04/05325460.html?p=all
ただし、地域差はあるでしょうね。
岐阜県東濃地域においての傘事情までは、資料が見つかりませんでした。
【動画】平成元年前後にビニール傘は存在して普及もしてた
決定的な映像です。
こちらは、昭和天皇崩御のニュース映像。
つまり昭和64年(1989年)2月の映像ですね。
雨の日だったんですね。
こちらを見ると、4分14秒ほどの左側にいる女性。
ビニール傘を指しています。
ほら。ビニール傘です。
ただし、ほかの参列者の傘の多くは、ふつうの傘です。
みんながみんなビニール傘を使っていたか? というと微妙ですね。
1980年代前半で2割ですから、1989年でも精々3割から4割でしょうね。
ただし、鈴愛と律が高校生の時代。(1987年~89年)
そのときに、ビニール傘が存在して、利用可能であったことは、疑う余地なしです。
#半分青い 第一話で、当時 ビニール傘はまだ なかったんじゃない?って指摘があったみたいですが、それは鈴愛が生まれた昭和46年と 鈴愛が高校生になっている昭和60年前後の2つの時間軸を混同してる気がします。多くが国産だったビニール傘が安価な海外生産品へ移行が進んでいたのが昭和60年頃ですね。 pic.twitter.com/oQHKY69t3n
— ひぞっこ (@musicapiccolino) 2018年4月3日
まとめ
半分青いのビニール傘、時代考証問題を取り上げました。
- 結論としては、1980年代後半には、ビニール傘は存在しました。(普及率2割以上)
- 律と鈴愛が高校で使っていても、おかしくはありません。
- なので、ビニール傘は時代考証的に見ても正しいと言えます。
- ただし、厳密に、岐阜県の片田舎でビニール傘を入手可能であったかどうかは、資料なしです。
以上の結論でした。
おもしろいドラマなので、いろいろと盛り上がれるといいですね。
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