幸福の科学霊言の一般的特徴をまとめた!嘘と真実を徹底検証




ネットで話題の幸福の科学霊言集。

高等遊民が100冊くらい読んだので、その特徴と評価をまとめます。

いや大変でしたよ。多いこと。

なぜそんな苦行に手を出してしまったのかといいますと。清水富美加さんの出家ですね~。

出家のきっかけは、幸福の科学の総裁、大川隆法氏による、「清水富美加さん守護霊の霊言」とのこと。

まあそれで私も、「こんな第一線で活躍する女優が出家するとは、ただごとじゃないな」と思ったのです。

「そんなにすごいことが書かれているのか? とりあえず読んでおくか」と思った次第。
大型書店でこつこつ読んでました。買わなくてすいません。

 

結論から言うと、大川総裁の能力はすごい。

ただ「これが霊能力であると信じるには、どうしても疑問が残る点」がいくつかある。

いわば「霊言にはバグ仕様とでも言うべき欠点があって、その限界が信ぴょう性を著しく損なっている」状態。

詳しく見ていきましょう。

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霊言に対しては冷静な態度を取るべき! 読みもしないで全否定するのも賢くない

「新興宗教」「守護霊」「霊言」と聞くだけで、

  • 「うさんくさい」
  • 「洗脳だ」
  • 「なんでこんなものを信じるのか」

と感じる人が大勢いるでしょう。

もちろん、うさんくさいのは明らかです。

しかし、霊言なるものを直ちに「嘘である」と断定できる根拠はありません。

「守護霊なんかいないから。何言ってんだ」

と言っても、

「じゃあ守護霊がいないと主張する根拠は何だ?」

と問い返されてしまいます。
まあこんな議論をする必要なんかありませんが、とにかく不毛です。

しかし「霊がいるかどうか」というのは、形而上の問題(=実証・検証不可能な問題)。
こうした問題については、冷静な態度を取るべきでしょう。

すなわち「肯定もしないし、否定もしない」という態度。

 

それは「占い」もそうです。
今日の運勢でかに座が1位の根拠なんて全くわかりません。(あったとしても単なる統計)
それでも、占いを頭ごなしに否定する人は、逆に変な感じを受けますよね。

血液型占い全否定する人とか見ると、
「なに必死になっちゃってんの?」みたいな。

したがって、こういう問題については

  • 「わからない」
  • 「現在の科学では判断できない」

という態度を持っておくといいかと思います。

哲学者カントも霊能力と対決して「分からない」と言った

哲学者カント

「お前は手先か!」と思われた方は、ちょっと待ってくれよ!!

カントという18世紀ドイツの哲学者も『純粋理性批判』という哲学書の中で、大体そんな感じの結論(=保留せよ)を下しています。

ちなみにカントは、当時のスーパー霊能力者であるスウェーデンボルグという人について、色々調べています。

スウェーデンボルグという人は、「霊界」なるものに自由に行き来できる能力があるといって、『天界と地獄』『霊界日記』といった本を出版しました。

カントはそれを仔細に調べて、一定の敬意を表しながらも、
多数の批判によって「こんなんありえない」「わからん」と言っています。(『視霊者の夢』

私たちもまた、カントと同じ態度でもって、霊言なるものに接しましょう。

頭から否定することは、頭から信じるのと、態度としてはあまり変わりません。
それじゃカルト信者と同じ穴のムジナです。

「ありえないこと」と「わからないこと」を区別して、宗教批判をしましょう。

「幸福の科学」は霊言から出発した

霊言をしゃべっているのは、幸福の科学の創始者兼総裁である大川隆法氏です。
大川氏は、20代の頃に霊能力に目覚め、霊と交信していたそうです。

そして、宗教団体として幸福の科学を設立する以前に、「霊言集」なるものを出版したのが始まりのようです。

『日蓮聖人の霊言 今、一切の宗派を超えて』という本が、1985年に潮文社という版元から出版されたのが最初です。

この本は、大川隆法の父である善川三朗編著として出版されています。

wikipediaによると、その後

  • 『空海の霊言』
  • 『キリストの霊言』
  • 『天照大神の霊言』
  • 『ソクラテスの霊言』
  • 『坂本竜馬の霊言』

等の著書を出版したそうです。

(なんか詳しくなってしまった……)

【超重要】霊言は教団の存在根拠である

以上のように、幸福の科学は霊言から出発しました。

霊言によって、この世界、この宇宙の真実を伝えると。
あの世が存在することを伝えると。

そして、どんな偉人の霊でも呼び寄せ、現代の人びとへメッセージを届けることができるという触れ込みです。

したがって、幸福の科学にとって霊言とは、教団の存在根拠そのものです。
ここ、たぶん超重要ですよ。

おそらくですけど、一般的に宗教で一番大事なことは、教義の真理性なんですね。
で、その根拠をいかに確保するかが問題です。

幸福の科学の場合は、その根拠が霊言。
霊言で様々な高級霊を呼び出せるから、教団や教えが真理であることをアピールしています。

 

戦略としては結構ですし、本当だったら、大いにアピールすべきです。

ただですよ、霊言によって、教団の真理性を担保しているのですから、

その霊言に1つでも明らかな嘘を見つけてしまえば、もう信じる根拠がなくなるわけです。

さあ、霊言の仕様を検証していきましょう。

徹底検証! 幸福の科学霊言の仕様

霊言で誰を降ろせるかは、霊能力者自身の格によって決まるようです。
(どの霊言集にも、テンプレのように書いてあります。)

たとえば「Bランクの霊能力者は、Aランクの霊を降ろせない」的な仕様になっているそうです。

大川総裁は、エルカンターレという最高霊で宇宙の創造者的存在らしいです。

1位なわけですね。だから、

  • イエスであろうが
  • 釈迦であろうが
  • 宇宙人であろうが

誰でも降臨させることができる、という理屈。すげえ。

この説明は、まったく公平です。
信者さんも怒らないはず笑

 

ポイント1 霊言は映像として収録=ゴーストライターの不在

霊言はいつも、映像として記録されているそうです。

霊言はDVDかブルーレイになって、全国の支部に配布される。
それで、全国の信者さんが視聴できるようになっているとのこと。
ちなみにYoutubeでも、一部公開されています。(まあこれでネットがネタにするわけです)

さてさて、ここから重要ですよ。
ということは、書店で販売されているような様々な霊言集。
これは、大川総裁の口から話された言葉の書き起こしと考えられます。

多少の加筆や修正は加わっているかもしれません。
ですが、ゴーストライターが一から十まで執筆しているのではないと考えられます。

――カメラの前で、誰かの霊言と称して、その霊になりきってベラベラと語る。それを月に何本もこなしている。

この芸当がこなせる人間は、おそらく地球上にほとんどいないでしょう。
この点は、大川総裁の能力を素直に認めたほうがいいかもしれませんね。

 

霊言の問題点1 霊媒師の限界を超えたことは語れない

うかつにも感心してしまいましたが、もちろん不可解な点はあります。
というか、上記の点をのぞけば不可解なことしかありません。

まず第1点。

大川総裁はどんな霊でも降ろせる。
しかし総裁の能力を超えた発言等はできない模様。

たとえば哲学者ハイデガーの霊を降ろしてもドイツ語を話せず、日本語ばかり話す。
(なぜかイエスキリストなどは英語で話す。)
大川総裁の語学能力の限界が、日本語で話す外国人霊になるわけです。

話の中身も、政治や経済の話ばかりで、自分の著作の話を全然してくれない。

  • ハイデガーは存在と時間の話をしない。
  • カントは純粋理性批判の話をしない。
  • イエスは新約聖書中で「自分が実際に言った言葉」を示してくれない。

逆に言えば、なぜこれを説明しないのかという話です。

カントの霊言の際、大川総裁は以下のような発言がありました。

カントの哲学書を持ってきて、このページのこの部分はどういう意味ですかと、
そういうようなことをやってもいいのですが、現代には大して意味がない。

いや大ありだよ!!!!!

それ以上意味あること、ないから!!!
カントに現代の政治や教育の問題語らせる方が、意味ないから!!!

ここをしっかりやれば、はっきり言って、日本中全員信じますよ。
たとえば誰でもいいですが

  • 哲学者のウィトゲンシュタインを降霊させる
  • 一流のウィトゲンシュタイン学者を数人集めて、公開討論会を開く
  • 研究史上の問題点を洗いざらい聞き出して、ウィトゲンシュタイン霊が応答する
  • ウィトゲンシュタイン本人しか知らないプライベートな事柄を話す

こういうのやってよ!!!

一発で信じますから。お願いします。

それをしない理由は何かと考えると
、やっぱりそうした学問的な議論が、大川総裁の能力や知識の限界を超えているからです。

それだと、あんまり役に立たないですよね。

霊言ってウソなのかなと言われても仕方がない。

「学者が降参してしまうような霊言」

これができないことが、幸福の科学のボトルネックです。

総裁のご専門は仏教と政治経済でしょうから、ぜひそちらの方面で公開討論会を企画してくださればと思います。

 

霊言の問題点2 守護霊の正体がころころ変わる

大川総裁には、前妻がいました。
彼女は「文殊菩薩の生まれ変わり」と言われていました。

しかし、離婚騒動があり、奥さんの守護霊の霊言をしたところ、
実は文殊菩薩の生まれ変わりではなく、イエスを裏切ったユダであると判定されました。

ここがね。

これが「私はユダだと知っていました。しかし、神の教えに導くべく、愛をもって結婚しました」

これだったら、すごいですよ。

「さすがエルカンターレ! カッコいい!」となりますよ(笑)

 

でも、文殊菩薩と結婚して「離婚するから調べたら、やっぱりユダだった」なんて。

これは全然かっこよくないですね。

 

ちなみに幸福の科学は輪廻転生を信じています。

信者さんたちは「この人は誰の生まれ変わりだ」という基準で、他人の人間性を評価します。
(生まれ変わりのことを「過去世」と呼びます。)

この過去世は、幸福の科学の設立当初と現在では、ずいぶん変わっているようです。
以前まで「高級霊(偉人)の生まれ変わり」などと言われていた人々が、
あっさり「もう1度調べたらやっぱり違った」となります。

どうも教団にとって都合の悪い人物が、
実は霊的にも悪い人間であったと再判定されるケースが多いです(笑)

このあたりも、不可解と言わざるを得ません。

 

まとめ 霊言が真実性・一貫性を担保できないなら嘘と言われても仕方ない

まとめます。

  • 幸福の科学の存在根拠(=真理性)を担保するものは霊言。
  • 霊言は全て映像で視聴可能という点から、ゴーストライターは使っておらず、大川総裁が口頭で話したもの。
  • どんな霊でも降ろせるが、大川総裁の持つ知識以上の事柄を語ることはできない。
  • 霊言によって過去世がコロコロ変わる。

一番の問題は、霊界の存在を証明する根拠であるはずの霊言が、教団の都合によって利用されている点です。

幸福の科学における「霊言」の当初の役割は、真理を伝えることでした。

それがいつの間にか、

  • 真理の伝道のために使われるのか?
  • 教団に都合の悪い人物の排除のために使われるのか?

よく解らなくなってしまっています。

この辺り、一貫性の欠如と、この教団の限界なのではないでしょうか。

ま、とにかく「霊言VS専門家による公開討論会」をぜひ企画して頂きたいと思います。

きっと、信じてない人がいる中で霊能力を発揮するのは難しいと思います。(イエスも故郷では病気を癒せなかった)

しかし、専門知識が不足する職員さんが話を聞くよりも、よほど有益だと思うので、そこはぜひ頑張って頂きたいところです。
誠実な学者さんを集めて、宗教的な礼儀作法を教えて、それで議論してください。

霊言が本当なら、できるはず。
きっと世界中が注目しますよ。