2月18日発売の月刊ヤングマガジンに、『特攻の拓』の新シリーズが掲載されました。
『疾風伝説特攻の拓』(かぜでんせつぶっこみのたく)は、原作:佐木飛朗斗、作画:所十三による不良まんがです。
1991年から1997年まで、『週刊少年マガジン』(講談社)にて連載され、90年代マガジンを代表するヤンキーまんがでした。
2017年8月17日に、新シリーズのコミックス第1巻が発売します。
この表紙なんですけど、昔のシリーズの第1巻と比較すると、すごく面白いですよ。
正直言って、after decadeの表紙、カッコよすぎます(笑)
絵柄の違いに、違和感を感じたこともありますけど、この表紙はもう素晴らしいです!
昔のコミックス第1巻の表紙は、こちら↓↓
疾風伝説 特攻の拓(1) (amazon)
かわいいですね。秀人もりりしいです。
そして10年後after decade。コミックス第1巻の表紙はこちら↓↓
いや、本当に、期待してください(笑) どうぞ!
『特攻の拓after decade』拓ちゃんのカッコよすぎる表紙をチェック!!
少年マガジンは昔から不良まんがで有名です。
- ジャンプは冒険。
- マガジンはケンカ。
- サンデーはラブコメ。
- チャンピオンはよくわからない(笑)
という特徴がありました。
同年代の不良まんがに、加瀬あつし『カメレオン』や、藤沢とおる『湘南純愛組』(『GTO』の前身)がありました。
その中でも『特攻の拓』は、異彩を放つ不良まんがでした。
主な特徴を列挙すれば次の通りです。
- バイクの車種やチューンアップ、改造などに異常に詳しい暴走族まんが
- 多くの暴走族グループが存在し、互いに背景と対立組織を持っている
- 主人公の浅川拓の所属する爆音小僧を中心に、各地で同時多発に抗争が起こる
- 大規模なストーリーやキャラクターが活躍する、スケールの大きいまんが
多数のキャラクターがそれぞれに行動するあたりなどは『ワンピース』に通ずるものがあります。
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特攻の拓10年後アフターディケイド第1話ネタバレ感想
『特攻の拓 After decade』新連載第1話の感想
そんな不安だらけの新連載でしたが、期待と不安をもって第1話を読んでみました。
児玉遥が表紙の月刊ヤングマガジン3月号。
読み終えての印象は「おもしろいじゃん!」
連載前の不安を全く感じさせず、とても面白かったです。
個人的に第1話でおもしろいと思ったポイントは3つありました。
- 「なじみの登場人物が続々登場して、従来のファンを喜ばせる演出」
- 「相変わらずドジで優しくて慌ててばかりの拓ちゃんという安心感」
- 「不良はしっかり不良で、迫力のある現代的な絵柄」
以降の記述は一部ネタバレを含みますので、注意してご覧ください!
【ネタバレ感想】晶が! 龍也が! 清美ちゃんが! マー坊が!
第1話には、これでもかというくらい、懐かしい登場人物が続々登場します。
まず巻頭カラーでバイクを走らせる主人公、浅川拓。「アサカー」と呼ぶ人はまだ出てきません。
ファンであれば「拓ちゃん、バイクは何に乗っているんだ?」と思いますよね。
爆音スペシャルのCBX1000? 天羽のSR400(ルシファーズハンマー)?
浅川拓が乗っていたのは、どノーマルのゼファー! 通称「エディ・ローソン号」です!
拓ちゃんは、本編の最終盤でバイク操縦技術に覚醒し、登場人物中でトップクラスの暴走(はし)りを身につけています。
第1話では、ふつうにゼファーを走行させているだけで、拓ちゃんのバイク技術の披露はまだ「おあずけ」のようです。
そしてワンショットで爆音小僧たちの現在が1コマずつ割り当てられています。
自宅で自動車解体業を営む真嶋夏生と秋生。
代々続く姫政寿司の跡継ぎの姫小路良(隣に今泉京子と思しき女性も)などなど。
第1話のあらすじ・展開は?
そして物語が始まります。
拓は10年後新米刑事となって、横浜の地に戻ってきました。
そこで少年課に配属され、上司はなんと上村。本編でも刑事として登場していた通称「仏のガミさん」です。
「久しぶりだなー」と、拓ちゃんに声をかけるガミさん。ボロボロの靴を描写したコマ割りもありました。
同じ警察署に勤めるのが、半村晶。本編でもヒロイン級の役割だった人物で、拓の憧れの女性。
晶は「猟奇課」という謎の部署に配属されたエリート警部補という設定です。
晶と拓とは高校以来の再会のようで、晶もまんざらでもない様子。
次に登場したなつかしの人物が、榊龍也(リューヤ)。
拓たちの母校、私立聖蘭高校(ランコ―)の教師という設定です。入学早々、突っかかる不良たちを一撃(ワンパン)で倒す描写。
ちなみに、この不良たち、もともとの本編のヤンキーたちよりも遥かに迫力があり、怖くなっています。
「少年マガジン」と「ヤングマガジン」の違いもあるかもしれません。
それに、1990年代と2017年の現在という時間の影響も大きそうです。個人的には、この20年でのまんが界全体における作画技術の向上を感じさせます。
リューヤが生徒を片付け廊下に出ると、鰐淵清美。通称キヨミちゃん。
拓たちが高校生の本編でも、保健室の先生としてランコ―勤務でした。
リューヤは、なぜか「右手が傷だらけ」というコマ割りもあります。ガミさんの靴と同様、後の伏線かと思われます。
「萌子さん」も、第1話で名前だけ出てきています。この表紙の萌子さんの服装すごいな……。
第1話のラストは?
そして、第1話の最後、拓が横浜の裏通りに入ると、暴走族「獏良天」に絡まれます。
拓がピンチに陥っていると、ごみ溜めの中から、子猫を捕まえた鮎川真里(マー坊)が登場!
特攻の拓本編では、副主人公にも等しいキャラクターでした。
『特攻の拓』は今までもスピンオフや外伝がたくさん
2月18日付発売の月刊ヤングマガジンでの新連載は『疾風伝説特攻の拓~After Decade~』と題され、連載開始の1991年から10年後、2001年の世界を描いたまんがです。
ちなみに『特攻の拓』シリーズは、その後スピンオフや外伝的な作品がいくつか出ています。
代表的なものが小説『特攻の拓』。これは原作の佐木飛朗斗氏が作者。まんが版最終回の直後を舞台にした物語で、現在も未完です。
もう一つが、『疾風伝説特攻の拓外伝~Early Day’s~』という外伝。これは本編の1年前を描いた物語で、本編に登場する伝説的な人物「天羽時貞」が主人公です。
そして2017年、佐木飛朗斗氏に、突如物語の構想やアイデアが浮かび、猛烈に描きたくなったということで、今回の新連載がスタートしました。
1997年の連載終了から約20年の時を経て、ついに「特攻の拓」が復活しました!
この企画の始動は昨年8月に原作者の佐木飛朗斗先生から「『特攻の拓』の続編を書きたい。10年後の拓が刑事になった話で!」という打診をいただきました。さらに「俺の内圧が高まっている。今すぐに書きたいんだ!」という胸アツなお言葉までいただき、すぐに編集長と月刊ヤングマガジンチーフに相談。即座に連載決定となった次第です!
出典:http://mantan-web.jp/2017/02/18/20170217dog00m200057000c.html
新連載の絵柄が違いすぎて心配の声がぞくぞく?
しかし、新連載が発表された途端、昔からのファンから、不安の声が上がりました。
それは、作画担当が、今までの所十三氏ではなく、桑原真也氏という新しいまんが家に代わったことが理由です。
上の画像が、所十三氏の描く、浅川拓(&鳴神秀人)。
そしてこちらが、新連載の拓ちゃん。

出典:特攻の拓公式サイト
主人公の浅川拓(拓ちゃん)の目がキラキラしていることに、ファンは驚きを隠せませんでした。
- 「絵柄が違いすぎる」
- 「少女まんがなの?」
- 「!?」 (←マガジン文化独特の記号)
- 「ビッと決まらねえよォ?」(特攻の拓でよく出る言葉遣い)
- 「ハードラックとダンスっちまった」(鰐淵のセリフ)
- 「鼻がうずくんだよぅ……」(武丸のセリフ)
ただ、桑原真也さんは、すでに佐木飛朗斗氏とタッグを組んで連載作品を描いているんですね。
『R-16』という、これも同じ月刊ヤングマガジンに、現在連載中の作品。
同じ雑誌に、同じまんが家が2作同時連載するとは、これも驚きです。
【結論】特攻の拓の続編は面白すぎる!第2巻以降の内容も激熱
第2話は、獏良天の不良たちに絡まれた拓ちゃんを、マー坊がどう助けるか!? という展開が予想されます。
今後もさらに、懐かしの人物が登場します。
拓、マー坊、秋生、カズ、リョー、ジュンジなど爆音小僧のメンバーはもちろんのこと、
「“不運”(ハードラック)と“踊”(ダンス)っちまったんだよ……」で有名な夜叉神第19期総会長・鰐淵春樹や、
魍魎九代目統領・“鏖(みなごろし)”の武丸といった大人気キャラクターも今後登場するとのこと!
出典:http://mantan-web.jp/2017/02/18/20170217dog00m200057000c.html
月刊誌なので、月に1度しか読めないのがもどかしいほど面白い作品。今後のシナリオ展開が楽しみです。
ちなみに、『特攻の拓』本編、拓の高校時代の不良たちの強さをこちらでランキングにしてみました。
異論噴出であること間違いなしですが、確認の意味でもご覧頂ければ幸いです。
特攻の拓最強は武丸か天羽か?強さランキング(after decade連載記念)