19世紀のイギリスを代表する作家、チャールズ・ディケンズ。
名前を聞いたことはなくても、『クリスマス・キャロル』や『オリバー・ツィスト』、『大いなる遺産』などの代表作を知っているでしょう
「作品名も知らない…。」
なのになぜかこのページにたどり着いてしまったあなた!
この機会にチャールズ・ディケンズについて書かれているこの記事を読んでみて下さい。
19世紀のイギリスの作家ということで難しそうなイメージがあるかもしれませんが、ディケンズの作品はディズニーでも映画化されているような面白い作品ばかりなんです!
興味が湧いてきませんか?
この記事では、
- ディケンズの生い立ちと生涯
- ディケンズの経歴や代表作品は?
- 【エピソード】ディケンズの性格が分かる面白い逸話
- 結論 ディケンズはどんな人物?おすすめ書籍や映画
について紹介します。
これを読めば、ディケンズの経歴や性格、作品について知ることが出来ます。
ディケンズのことを知ることで、彼の作品をさらに深く味わいながら読むことが出来ます。
既にディケンズのことを知っている人も、ぜひご覧下さい!
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ディケンズの生い立ちと生涯
ディケンズが生まれた場所はポートシー(ポーツマスのそば)
チャールズ・ディケンズは、19世紀のイギリスに生きた作家です。
具体的には、
- 1812年2月7日、イギリス南部の港町ポーツマスに近い街ポートシーで生まれる
- 1870年6月9日、ロチェスターに近い街チャタムの邸宅で亡くなる
58年の人生を生きました。
イギリスの地図を載せていますので、確認しながら記事を読んで下さい。
(参考:世界の歴史まっぷ)
ディケンズの家族構成。次男。父親と母親は裕福な中流家庭
チャールズ・ディケンズは、父ジョンと母エリザベスの長男で、6人兄弟の2番目の子どもでした。
- ジョンは海軍経理局に勤める事務員
- エリザベスは海軍経理局の重役の娘で、裕福な家庭の出身
という、当時のイギリスでは中流家庭(庶民階級だけど裕福な家庭)に生まれました。
でも家庭は少々問題あり
しかし、
- ジョンはプライドは高いがお金にはだらしなく、いつも借金を抱えていた
- エリザベスの父、つまりディケンズの祖父バローが職場の金を横領していたことが1810年2月に発覚
- そのため、エリザベスの実家も段々貧しくなった
- またエリザベスは裕福な家庭で育ったため、貧乏な生活に慣れていなかった
- 両親の間には喧嘩が絶えなかった
など、家庭状況はディケンズの成長と共に悪くなっていきます。
子どもにとっては最悪な状況ですね。
ディケンズの少年期はどんな性格だったか?
そんな中でディケンズ少年はどんな子どもだったのでしょう?
- 小柄で病弱だったため、外で他の子と遊べなかった
- 学校にはほとんど通えず、エリザベスから勉強を教わった
- 屋根裏部屋にあるジョンの蔵書を読み漁った
- 言葉と文学の世界にのめり込む
典型的な文学少年ですね。
10歳でディケンズはロンドンへ引っ越す
1822年、ディケンズが10歳の時にジョンの転勤で一家はロンドンに引っ越します。
- この時には、ジョンの借金で一家は首が回らなくなっていた
- そのため、ロンドンのスラム街にしか住めなかった
- 姉ファニーは音楽の才能を認められたため、1823年4月に奨学金で王立音楽院に進学した
- 一方ディケンズは学校には全く通わせてもらえず、家の雑用係として扱われた
ロンドンにはろくな思い出がないディケンズ
さらに
- 1824年2月20日、借金の返済を期日までに出来なかったジョンは、逮捕されマーシャル債務者監獄(借金を返済できない人が入れられる監獄)に収監される
- ジョンの代わりに、わずか12歳のディケンズが働きに出なければいけなくなった
- ディケンズは親類の経営するウォレン靴墨工場で1日中働かされた
- 慣れない労働をしなければならない上に、監獄に入れられた人の子どもとして差別される
とんでもない出来事が起こります。
もう可哀想だからこれ以上の不幸は止めて〜!
文学少年で勉強したいのに働くことになるディケンズ
ディケンズ本人は、
- 勉強したいのに、姉と違って自分は教育を受けることが出来ない
- 靴墨工場で働くことが決まった時、両親が嬉しそうに喜んだのを見て衝撃を受けた
ため、絶望的な気持ちになっていました。
そりゃそうだ。
しかも両親は、ディケンズがこんな気持ちになっているとは気づかなかったのです。おい!
ディケンズの父親が借金まみれになる
同じ年の5月28日、ジョンは支払い不能債務者(借金を返済できる能力がないため、役所が借金を帳消しにする手続きをすると認めた人のこと)と認められ、釈放されます。
その後も、ディケンズは靴墨工場で働かされました。
父親に振り回されるディケンズ少年
しかし、
- ジョンが工場の前を通りかかった時、ディケンズが道路に面した窓で働かされ、宣伝用の見世物にされているのを見る
- ジョンは激怒して雇い主と喧嘩し、ディケンズを辞めさせた
- そのままジョンはディケンズを学校に通わせることを決意
- しかし、苦しい経済状況の中ディケンズの収入が頼りだったため、エリザベスは反対する
親の世間体にディケンズは振り回され続けます。
ディケンズが抱いた少年期のトラウマ
ディケンズとしては、
- 勉強が出来るなら、親の見栄や世間体で振り回されるのも我慢した
- しかしエリザベスがディケンズを働かせ続けようとしたのを見て、自分の気持ちを親は見てくれていないと感じ、衝撃を受けた
ため、12歳の時の出来事はディケンズの心に深い傷を負わせます。
なんだかんだで学校に通うことになるディケンズ
ジョンもエリザベスも悪い人ではなかったのですが、親になるには未熟な人だったんですね。私に言われたくないでしょうが。
とにかく1824年6月からディケンズは
- 私立小学校ウェリントン・ハウス・アカデミーに通う
- 勉強の遅れを取り戻すため、無我夢中で勉強する
- 特待生となり、首席にもなった
- 健康で明るい性格になった
- 友人とふざけることもあったが、周囲に迷惑をかけるような悪戯はしない子どもとして評判が高かった
学生生活を送ります。
ディケンズは、ロンドンに来る前に1年間学校に通っていましたが、それを除けばこの学校がディケンズの唯一の学生生活だったのです。
ディケンズにとっては、楽しい生活だったでしょうね。
次は、極貧生活で苦労ばかりしてきたディケンズが、19世紀イギリスを代表する作家となった経緯を紹介します!
ディケンズの経歴や代表作品は?
さて、学校に通い優秀な成績を収めたディケンズですが、15歳の時に家庭の経済状況が悪くなり、また働かなくてはいけなくなりました。
しかし、今度は自力で道を切り開くのです。
働きながら文章を書くディケンズ
- 1827年、15歳の時に法律事務所の給仕として就職
- 1828年、速記術(会議などで話された会話をその場で書き取る技術のこと。6ヶ国語習得に匹敵する難しさ。)を身につけ、民法博士会館の速記記者に転職
- 1830年、18歳の時に大英博物館の読書室利用許可証を取得し、読書室で文章の勉強に励む
- 1832年、20歳の時に新聞の通信員として転職
通信員として働くかたわら、ディケンズは暇つぶしに短い文章を書くようになります。
ボズの素描集の出版で処女作。作家デビュー。
そしてこの時に書かれた文章が、1836年に『ボズの素描集――日常の生活と日常の人々を描く』として出版され、ディケンズは作家として注目されます。
さらに同じ年の4月2日、キャサリン・ホーガースと結婚し、私生活も仕事も順風に乗りました。
苦労した分、報われましたね!
めちゃめちゃ書く多作なディケンズ。代表作一覧
ここからディケンズの作家人生が始まりました。
- 1836〜37年、『ピックウィップ・ペイパーズ』の分冊を月刊で出版
- 1837〜39年、『オリバー・ツイスト』を雑誌に連載
- 1840〜41年、『骨董屋』を週刊で出版
- 1842年、30歳の時にアメリカ合衆国を訪問した経験を元に『アメリカ覚え書き』を執筆、出版
- 1843年、『クリスマス・キャロル』を出版
- 1844年、『鐘の音』を出版
- 1846〜48年、『ドンビー父子』を月刊で出版
- 1849〜50年、『デイヴィッド・コパーフィールド』を月刊で発行
- 1855〜57年、『リトル・ドリッド』を月刊で出版
有名な作品だけでも、これだけの作品を書いています。
ディケンズの作品についての詳しい説明は、後でまとめて紹介します。
ディケンズの結婚や住んでいる家。妻の名前はキャサリン
一方、プライベートでは
- 幼い頃に幸せな家庭生活を送ったチャタムに、ギャッズ・ヒルの邸宅を購入
- 1858年から、作品の公開朗読を開催する
- 1858年、48歳の時に妻キャサリンと別れる
などの出来事が起きます。
キャサリンとの間には10人の子どもが生まれており、ギャッズ・ヒルでは賑やかな家族の生活を送りました。
でもディケンズはキャサリンと離婚
一方、キャサリンとの仲は次第に悪くなっていきます。
というのも、
- キャサリンは大人しい性格で、夫の言うことやすることに口を出すことはなかった
- 結婚後、妊娠している期間が長く、疲れて精神的に不安定になった
- 一方、ディケンズは慈善活動に熱心でキャサリンの体調にあまり注意を払わなかったことで、キャサリンの不満が溜まった
ことが原因だったのです。
性格の不一致というやつですね。現代でも聞きそうな離婚原因です…。
【エピソード・逸話】俳優・役者を目指していたディケンズ
またディケンズは一時期俳優を目指したこともあり(意外です!)、その時に諦めた夢を公開朗読という形で叶えたのです。
ディケンズは暗い出来事があったとしても、生来のストイックな性格から絶対にめげることはなく、晩年には
- 1859年、47歳の時に週刊誌『1年中』を創刊。同じ年に『二都物語』を『1年中』に連載
- 1860年、『非常用の旅人』を連載
- 1860〜1861年、『大いなる遺産』を連載
- 1864〜1865年、『われらの互いの友』を月刊で分冊出版
など、創作活動に衰えは全くありませんでした。
それどころが、1865年6月9日に列車事故に遭った時にも、負傷者活動を現場で率先して取り組んだのです。
この時、ディケンズは53歳です!
しかも、1867年には公開朗読を行うために、アメリカにまた行ってるんですよ!
元気過ぎでしょ…。
ディケンズの死因。最期は脳卒中
その後も相変わらず創作活動を続けたディケンズですが、1870年6月9日、脳卒中で突然亡くなります。
58歳でした。
亡くなった時、ディケンズが執筆中だった小説は未完に終わってしまい、突然の死にイギリスとアメリカの多くの国民が悲しみました。
それだけ愛された作家だったのです。
ディケンズの代表作品。特徴や作風を解説
では、そんなディケンズの作品について詳しく紹介します。
ディケンズの作品の特徴としては、
- 主な登場人物たちは、ロンドンのスラム街で何かの圧力を受けている
- 子どもの登場人物たちには、ディケンズの子ども時代の経験になぞらえた出来事が起きる
- 法律事務所に勤めた経験から、法律関係者が何らかの形で登場する
- 作品の舞台に選ばれるのは、ロンドンやチャタムなどディケンズが住んだ場所
- 風景な人の描写は鋭く、詳しく書かれている
- 登場人物たちの性格は型が決まっているため、物語が分かりやすい
- 勧善懲悪のストーリーの結末か、主人公が人間的に成長する結末が多い
- 最後に主人公が救われる結末には、同じような境遇の中でディケンズが求めた救いが書かれている
- 貧しい人々への温かい目線と非情な金持ちへの批判が、全ての作品に一貫したテーマ
- しかし物語の雰囲気は堅苦しい物ではなく、批判はユーモアや皮肉を通して描かれた
ことが挙げられます。
具体的に、有名な作品に絞ってあらすじを紹介しましょう。
代表作1『オリバー・ツイスト』のあらすじ要約(ネタバレあり)
- ロンドンから75マイル離れた救貧院(貧しい人々や親のない子どもたちが収容される施設。当時の救貧院では、少ない食事を与えられて重労働を課され、虐待も日常的に行われていた。)
- 主人公のオリバー・ツイストは、長旅の途中で行き倒れ救貧院に運ばれた女性が産み落とした子どもで、女性は出産後すぐに亡くなった
- 9歳になったオリバーは、ひもじさのあまり食事のお代わりを要求し、罰として監禁され、救貧院を追い出される
- オリバーは葬儀屋のサワベリー氏に引き取られて働かせて貰えることになったが、先輩のノア・クレイポールとサワベリー夫人の嫌がらせに堪え兼ね、葬儀屋を抜け出してロンドンに向かう
- ロンドンでオリバーは、スリを生業とする少年ジャック・ドーキンズに騙され、スリ少年たちを束ねるフェイギンの手中に落ちる
- 無理矢理スリに参加させられたオリバーは捕まるが、裁判所で親切なブラウンロウ氏に救われ、彼の自宅で手当てを受けた
- ブラウンロウ氏と家政婦のベドウィン夫人は、邸宅に飾られている肖像画の女性とオリバーが瓜二つであることに気づく
- 回復したオリバーは再びフェイギンの手に落ちてしまい、ブラウンロウ氏はオリバーの行方を必死に探す
- オリバーの行方を捜しながらブラウンロウ氏が行った調査で、オリバーの家族とブラウンロウ氏との関係が分かり、ハッピーエンドの結末へ物語は進む
代表作2『骨董屋』のあらすじ要約(ネタバレあり)
- 14歳の少女ネル・トレントは、母方の祖父であり骨董屋を営むトレント老人と2人で暮らしている
- ネルの亡くなった父親と兄フレデリックは放蕩者で、トレント家の財産を使い込んでいた
- トレント老人はネルに財産を残したい一心で賭博に手を出してしまい、店を含む全財産を失くす
- 高利貸しでトレント老人に金を貸していたクウィルプは、ネルと結婚する企てを立てていた
- ネルは夜逃げをすることを決意し、トレント老人を連れてロンドンから逃げ、当て所もない旅に出る
- クウィルプやフレデリック、ネルの友人であるキット・ナプルズがネルの行方を探し、お互いの思惑が衝突する
- そんな中、独身紳士と呼ばれる男性が登場し、ネルとトレント老人を探していることが分かる
- 独身紳士はキットと協力して2人の行方を探すが、クウィルプの陰謀でキットは窃盗犯に仕立て上げられてしまい、植民地への流罪を言い渡される
- キットの無罪が証明された後、ネルとトレント老人の行方が分かり、独身紳士とキットはロンドンを出発する
- その旅の途中で、独身紳士が何故2人を探すのかが明らかになる
- 結末は、涙無しには読めない結末になっている
代表作3『ドンピー父子』のあらすじ要約(ネタバレあり)
- ドンピー父子商会のワンマン経営者であるドンピー氏は、高慢で堅苦しい男性
- そんなドンピー氏にポールという息子が生まれ、ドンピー氏は喜ぶ
- ポールを出産した時に母親のファニーは亡くなるが、ドンピー氏にはファニーの死はあまり重要なことではなかった
- ドンピー氏はポールのことを溺愛するが、娘のフローレンスには冷たくあたる
- ポールは病弱で、フローレンスを慕っていつも姉の側にくっついている少年に育つ
- ポールは病気のため幼くして亡くなり、フローレンスは最愛の弟が亡くなったことで、ドンピー氏はポールを跡取りにする計画が頓挫したことで、嘆き悲しむ
- ドンピー氏は出会ったばかりにも関わらず、美貌と家柄に恵まれたイーディスに求婚し、結婚する
- ドンピー氏とイーディスの結婚生活は上手く行かず、イーディスは支配人のジェームズ・カーカーと駆け落ちをする
- 一方、フローレンスはドンピー父子商会の従業員であるウォルター・ゲイと親しくなるが、そのことを気に入らないドンピー氏がウォルターを西インド諸島に飛ばし、彼は行方不明になってしまう
- フローレンスは家を出て、ウォルターの叔父が経営する船具店に身を寄せる
- 落ち込んだドンピー氏は会社経営にも失敗し、ドンピー父子商会は倒産する
- 自殺を決意したドンピー氏を救ったのは、フローレンスと生還したウォルターだった
あらすじを読むだけでも、面白そうな作品ばかりだと思いませんか?
【エピソード】ディケンズの性格が分かる面白い逸話
さて、ここからはディケンズがどんな性格の人物だったのかを紹介します!
ディケンズの性格。優れたところ
すでに紹介したように、ディケンズは
- 鋭い観察眼を持っていた
- 努力家
- 子ども時代から優秀だが、貧しさのため苦労した
- その経験を元に小説を書いた
- 金持ちや権力者を批判し、常に弱者や貧しい人々のために活動した
人物でした。
ディケンズのエピソード
実際、
- 学校に通わせてもらえなかった期間、ロンドンの街を歩いて見たスラム街の光景が、作品の中で詳しく書かれている
- 救貧法改正案(貧乏な人は努力不足で貧乏になったのだから、救貧院に収容して最低限の食事で労働させるべきという内容の法律)を通過させようとしていた政治家や議員を痛烈に批判した
- 慈善事業に積極的に取り組んだ…娼婦の社会復帰を支援する救護院の設立と運営、両親を亡くした子どもたちのために基金を設立etc
などに取り組んだのです。
一方、
- 家族を大切にし、父ジョンの借金を肩代わりしたことが何度もあった
- 周囲を人に囲まれることを好み、1人暮らしを始めた時も弟のフレデリックを呼んで一緒に暮らした
- 仕事中毒の傾向があった
という一面もありました。
慈善家で努力家、常に弱者の味方であった人物だったのです。
これで人気が出ない方がおかしいですよね。
しかもディケンズは、匿名で慈善活動をしていることもあったそうです。どんだけ良い人なんだ…。
まとめ ディケンズはどんな人物?おすすめ書籍や映画
ディケンズの性格と経歴・生い立ちと面白いエピソードについて紹介しました。
最後に、ディケンズについて簡単にまとめておきますね!
- 19世紀イギリスを代表する作家
- 金銭感覚がなかった両親に振り回され、学校にもまともに通わせてもらえず、子ども時代は苦労した
- その時の経験をもとにして、社会の弱者を主役にした小説をたくさん書いた
- また観察眼が鋭く、子どもの時に歩いたスラム街の様子を詳しく作品の中に書いた
- 家族を大切にしており、父ジョンの借金を肩代わりしたことが何度もあった
- 慈善活動に精力的で、匿名で活動をしていたこともあった
- 貧しい人を救うための見当違いな法律を支持する政府を批判した
- 努力家だが、仕事中毒の傾向があった
- 社交的な性格でもあった
弱者の味方であったディケンズは、庶民のための作品を書いた作家だったのです!
そんなディケンズの作品を見てみたいと思いませんか?
ディケンズのおすすめ作品。
私のおすすめの書籍を紹介します。
『クリスマス・キャロル』(訳:村岡 花子、出版:新潮社)
ページ数が少ないため、サラッと読める作品です。
日本を含め、ディケンズの作品の中では世界的に有名な作品なので、ぜひ1度読んでみて下さい。
『オリバー・ツイスト(上)(下)』(訳:北川 悌二、出版:KADOKAWA)
純粋な少年・オリバーの冒険に胸が躍る作品です。
オリバーが経験する出来事は、実際にディケンズが子ども時代に体験した出来事がなぞらえられており、作者の背景を知るためにも不可欠な作品になっています。
『二都物語』(訳:中野 好夫、出版:新潮社)
フランス革命時にイギリスに亡命してきた貴族の青年、チャールズ・ダーネイが主人公。
恋愛模様やダーネイを陥れようとする弁護士の策略、それぞれの人間ドラマなどに加え、当時のフランスとイギリスの社会状況がよく分かります。
少し人間関係やストーリー展開が複雑ですが、読み終わって物語の全体像を把握した時、1本の映画を観終わったような楽しさに包まれるでしょう。
ディケンズ原作のおすすめ映画・ドラマ
「面白そうだけど、いきなり小説を読むのはちょっと…。」というそこのあなた!
ディケンズの作品は映画やドラマになっている物が多いんですよ!
私がお薦めするディケンズ作品のDVDを紹介します。
『クリスマス・キャロル』(監督:クライヴ・ドナー、販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン)
日本でも有名な作品です!
「見たことない…。」という方も、「見たけどどんな内容だったっけ?」という方も、ディケンズの作品の入門としてご覧ください。
『オリバー・ツイスト プレミアム・エディション』(監督:ロマン・ポランスキー、販売元:ポニーキャニオン)
原作を忠実に再現した映画です。
子ども向けでもありますが、その分ストーリーが分かりやすい映像になっています。
DVDを見てディケンズの世界観に触れた後、本を読んでみては如何でしょう?
もちろん、DVDだけでもディケンズの作品を十分楽しむことは出来ます。
余裕があるという方は、ぜひディケンズの本もご覧ください。
以上、「ディケンズの経歴や性格はどんな人物?生い立ちやエピソードが面白い」でした。
参考文献
『チャールズ・ディケンズ―生涯と作品』(著:三ツ星 堅三、出版社:創元社)
『チャールズ・ディケンズ伝』(著:クレア・トマリン、訳:高儀 進、出版社:白水社)
大変に詳しく書いていただきましたので、ぜひご覧ください
特に末尾の「お薦めの作品と読む順番」は必見です