あなたは「うちの会社ってもしかしてブラック企業かなぁ?」と悩んでいませんか?
- 職務内容に関係ない雑用が多い
- 上司が2人いる
- 主任を命じられて15人の平社員を監督評価しないといけない
こんな会社だったら、ヤバいかも。
まともな会社であれば「組織構造」がしっかりとしているはずです。
組織構造の設計原理は5つに分かれています。
あなたの会社の組織が、5つの原理にきちんと乗っ取っているかどうか?
のっとっているなら、ブラック企業の心配はそんなにないはず。
では「ブラック企業を厳しくチェックする5つの組織設計原理」をご紹介します。
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組織の原理1 専門家の原則
組織の活動は、特殊化された役割に分割された状態でなければいけません。
例えば
- 1つの組織が、いろんな役割を担っている。
- 事務員が、専門職にまで手を出している。
OJT( On the Job Training)などと称して、
- 若手社員や優秀な人間に何でもかんでも押し付けて仕事量を増やす。
こんなところは、怪しいです。
キーワードは公式化・標準化です。
きちんと業務内容が、マニュアルに収まっているか?
などなど。
組織の原理2 権限責任一致の原則
役職と権限と職責が一致しているかどうか? という話。
各組織の構成員に与えられる権限の大きさは、
担当する職責に相応しているとともに、
それと等しい量の責任をおわなければいけない。
これは、「偉そうにしてるけど全然責任を取ろうとしない」
という場合も考えられます。
まああんまりありませんが、
- 部下に責任を押し付ける上司
こういうのは話になりませんね。
一方で、「職責ばかりで全然権限がない」という場合もあります。
- 名ばかり管理職・名ばかり店長(経営戦略会議に参加できない)
- 残業代0で役職手当が1~2万の主任(決定権ほぼなし。残業ありなら5万円くらい)
こういう状態になっていないか?
確かめてみてください。
組織の原理3 統制範囲の原則(スパンオブコントロール)
上司と部下の比率の問題です。
1人の上司が有効に指揮監督できる直接の部下の人数には限界があります。
その人数は、最大でも7~9人と言われています。
直下の部下が10人以上いる組織は、ちょっと目が届きません。
たとえば
- 1人の部長に対して、直属の課長が10人いる
こんな状態ですね。
部長・課長間の関係では、ほぼありえません。
しかしリーダー・主任=平社員間の関係では、ふつうにありそうです。
ちょっと厳しいと思います。
ちなみに学校。
「教師と生徒」を「上司と部下」と考えると、とんでもないことになります。
組織の原理4 命令統一性の原則
「部下にとって、指示をうける上司は1人だけでなければならない」という原則。
組織の秩序を維持するためには、職位の上下関係において
各組織構成員は「常に特定の1人の上司からだけ」命令を受けるようにしなければなりません。
あっちからもこっちからも、命令を受ける。
これでは、組織としてまともに機能しません。
もしあなたに上司が2人いたら、要注意組織です。
はやく異動願を出した方が良いでしょう。
例外的なのは、政治でしょうか。
ローマ共和国などは、執政官(コンスル)という最高権力者が2人いました。
あるいは院政政治なども、それにあたります。
組織の原理5 例外の原則
部下にできる仕事は部下に任せる、ということです。
経営者は、日常反復的な業務処理をやってはいけません。
下位レベルの部下に移譲し、例外的な業務の処理に専念すべきなのです。
例外的な業務とは、戦略的意思決定および非定型的意思決定。
要するに、トラブルとか、今後の事業計画の策定とか、そういうことに労力を使わないといけないのです。
よくありそうですね~。
- 教えるより自分でやった方が早いと思っちゃう上司・先輩
- 部下が信用できなくてつい手を出しちゃう上司
- とにかく何でも監視して首を突っ込みたがるワンマン社長
例外の原則に反しています。
要するに、「偉い人がルーチンワークをやってる組織はダメだ」ということです。
まとめ ブラック会社で働くあなたは身を守ろう
「私の会社もしかしてブラック企業かなぁ?」と悩むあなたに
「会社のブラック度が分かる、5つの組織原理」についてご紹介しました。
- 専門家の原則
- 権限責任一致の原則
- 統制範囲の原則
- 命令統一性の原則
- 例外の原則
もっと平易な言葉に直すと
- 専門外のことまであれこれやっていないか?
- 役職と権限と職責はきちんと比例しているか?
- 直属の部下が10人以上いないか?
- 命令・口出しを受ける上司は1人だけか?
- 偉い人がルーティンワークをやっていないか?
こんな感じです。
厳しく見れば、1つか2つは当てはまるかもしれません。
3つ以上当てはまったら、ブラックの可能性も否めません。
そんなときは、異動願や、転職を真剣に考えてみてもよいですね。
あなたが毎日の労働を平穏無事に過ごせるよう、心から祈っています。