『スター・ウォーズ・エピソード8・最後のジェダイ』
2017年12月15日公開しました。
約2時間半の大作。
今回の作品は、「衝撃の事実」「衝撃作」というふうに、公開前から「衝撃」というキーワードでテレビCMなどで盛んに宣伝されていました。
いったいどんな衝撃なんだろうと皆楽しみにしていました。
エピソード7の終わりは、主人公レイが、ルーク・スカイウォーカーと出会った場面でした。
- レイの両親とは? ルークが父親なの?
- カイロ・レン(ベン・ソロ)は、なぜダークサイドに堕ちたのか?
- ルークはなぜこんな離れ孤島にいるの?
- レイア姫は大丈夫?
などなど気になる疑問をたくさん残してエピソード7は終わりました。
そしてエピソード8。
エピソード8の見どころ・キーワードは?
それは、「フォース」です。
フォースについて真正面から向き合った作品がエピソード8だ、
そうおっしゃる方もいらっしゃいます。
個人的には非常に面白かったですが、それより面白いのは、見た人の感想。
なんと
「専門家・批評家は90%以上が絶賛」
「一般の人・ファンは40%以上が酷評」
とんでもない分かれ方をしました。
一体なぜなのか?
その原因を追究してみました。
ここからネタバレになりますので、観た人だけご覧ください。
スター・ウォーズファンが首をかしげざるを得なかったのは
この新作におけるフォースの扱いについてです。
下記クリックで好きな項目に移動
スターウォーズ新作、エピソード8におけるフォースの変化
2点あります。
1.スターウォーズep8では、フォースの能力が大幅に拡張された
フォースとは何か?
ジェダイだけが持っている特別な超能力。
- ものを浮かせる。
- 人の心を操る。
- とても高くジャンプできる。
そういうものでした。
しかしエピソード8では、フォースの能力が拡張したのです。
少し例えを列挙してみると、
- 離れた場所にいるのに、姿が見えて会話ができる(まるでSkypeのビデオ通話)
- 離れた場所にいるのに、触れ合える
- 宇宙の真空空間で移動できる
- 雷を落とすなど、気候を操作できる
- ライトセーバーのスイッチを入れられる
- 石でできた小屋を一瞬で破壊できる
- 肉体と精神を分離させて、精神のみで遠隔地に移動ができる
などなど。
エピソード1~3
エピソード4~6
過去の6作では全く出てこないフォースの描写が、バンバン出てくるようになったのです。
こうした「フォースの能力の拡張」に対して憤りを覚えるファンが非常に多いです。
ファンの怒りの声
- 会話ができて触れ合えるなんておかしいだろ!
- 宇宙空間をフォースで移動するって何だよ!
- フォースはバランスだって言ってるのに、雷落とすなんてどういうことだ。
- フォースっていうのは、物語を盛り上げるためのご都合アイテムじゃない。
というような意見がありました。これはもっともだと思います。
2.フォースの覚醒の乱発
フォースについては、もう1つの批判点があります。
能力の拡張に加えて、フォースの能力に目覚める人が爆発的に増えたということです。(正確には「今後増えるであろうことが大いに予測される」)。
エピソード6で、ヨーダはルークに対して「お前が最後のジェダイだ」と確かに言っていました。
だからこそ、エピソード7でのレイが特別な存在なのです。そして、レイの両親が誰なのか、非常に問題になるのです。
なのに、ルークはジェダイの寺院を作っていた(というかもともとジェダイの聖地)。そこで、ベン・ソロをはじめ、ジェダイの卵たちを10人ほど育成していたんですね。
このジェダイの卵たちって一体なんなんだ?
エピソード8のラストシーンは、虐げられた子供が、さりげなく壁にかけられた竹箒を触ることなく手に取るシーンです。
ジェダイは亡びたのに、その辺にいるような子どもがフォースを使えるのはなぜ?
3.私の疑問点(教えてください)
実はわたくしはスター・ウォーズの設定とか全体に関して、超絶詳しいわけでは全くないです。
なのでいろいろとわからないことがありました。
たとえば先ほどの
「肉体と精神を分離させて、精神のみで遠隔地に移動ができる」
これ、ルークなわけですが。なぜこんなことができるのでしょうか? これ絶対なかったですよね。今までのスターウォーズで。ナルトみたいな能力です。
ここ、結構「ご都合主義でしょ~」みたいな批判多そうです。
だって、こんな能力使えたら、今までのジェダイも、銀河皇帝も、ダースベイダーもやりたい放題な気がしますね。(だからこそルークは精神力使い果たしたのかもしれませんが)
「スノーク(ファーストオーダー最高指導者)って結局誰よ」
シスは滅びたはずなのに、ダークサイドが使える理由って何か説明あったかな?
「カイロ・レンがダークサイドに落ちた理由って?」
これは疑問というより、考察ですけど、アナキン・スカイウォーカーがダークサイドに堕ちた状況と微妙に似てる気がするんですよね。
アナキンスカイウォーカーには、母親がいました。エピソード1・エピソード2におけるジェダイの卵たちはもう生まれた頃から、見込みがある子を寺院でジェダイとして訓練します。
誰が父親で、誰が母親なんってわからない状況。そこで戦士としての訓練を受けて幼少期を過ごしているわけです。(ちなみに、このジェダイ育成システムは、プラトンが描いた「理想国家における戦士たちの教育」にそっくりです。)
しかしアナキンは、初登場した時にすでに少年。そしてエピソード2で、彼の母親は盗賊たちに命を奪われてしまいます。ここで怒り狂ったのが、アナキンの暗黒面への誘惑の第一歩でした。
で、決定的だったのはパドメの死を予見したことですね。これに対して、オビワンケノビを始めジェダイたちは、その未来を受け入れろというアドバイスしかしませんでした。要するに何もしないわけですね。仏教みたいに「すべては縁起の世界だ」みたいな感じ。何もしないで、バドメが死ぬのを黙ってみてろ」と言うだけでした。
おそらくジェダイの騎士にとって、「家族とは邪魔な存在でしかない」のだと思います。
愛・尊敬・信頼
すべてジェダイにとっては不要の感情なのかもしれません。ジェダイに必要なのは知恵と勇気。そしてフォースのバランスを受け入れること。
これに対して納得できないアナキンが、「暗黒面の力を使えばアミダラ女王を救える」という提案をされるわけです。まあ魅力的に思えるのも無理がありません。
ベン・ソロも、きっと大好きな父親と母親、すなわちハン・ソロとレイア姫ですね。愛された記憶をもって、ジェダイの訓練を受けた。
この間に、スノークから暗黒面からの誘惑を受けていたとルークは語っています。ここ大事なのに、何も語られてない!!
なぜ、ベン・ソロがスノークからの暗黒面への誘惑を受けたのか? そしてベン・ソロが暗黒面の力に魅了された理由は? ここが明らかになっていません。
そして、尊敬する師に、裏切られた。これが決定的となって暗黒面へ落ち、カイロ・レンとなる・・・。うーん。よく分からん。
解説・考察・コメント・感想、ぜひお願いします。
エピソード8の見どころは、「フォースとは何か?」について考えること!
でもフォースを操る素質があったとしても、それを操作するには教育が必要です。
例えば以前のエピソード1-2-3ジェダイの最盛期の時には、どうやってジェダイの卵たちを見つけていたのか?
エピソードワンではマスタークワイガンが、フォースの能力を持っている子供たちを見つけ出す機械を持っていました。
ドラゴンボールでいうスカウターを持っていたんですね。
それで一番遅くとも5歳くらいまでには、ジェダイとしての教育を受けさせ、10歳くらいで見込みのある素質のある子供たちは1人のお師匠さんに育てられるという形になっています。
これをパダワンというんですね。
だから、フォースを操る力がある人間は、スカイウォーカーだけに限らず突然変異的に生まれてきます。これ自体は可能なんです。
別にスカイウォーカーの血筋じゃないとフォースは使えないなんてことはありません。
ただ、アナキンは年齢的にはぎりぎりだったのです。さらにルークに関しては、年齢的にはそこからジェダイとしての教育を受けて素質が開花するなんてことは普通に考えたらありえません。
しかしアナキン=「運命の子」・「フォースにバランスをもたらすもの」。この息子としてのルークスカイウォーカーなので、その血筋における天才性ということで、ジェダイになれた説明がつきます。
そして、レイもルークと同じように、成長してからフォースの力に目覚めました。
「ある程度大人になってからフォースを操れるようになる」→「ジェダイの歴史上、スカイウォーカー家以外にはありえなかったこと」。
これは、しっかり押さえておきたいですね。だからこそ、レイの両親はスカイウォーカーなのではないか、という予想・推測が出てきます。そういう理屈が一番しっくりくるからです。
エピソード8のラストシーンに戻りますと、
「子どもが竹箒をちょっとフォースの力でたぐり寄せる」
これは、基本的にはジェダイとしての教育を受けなければ不可能だと私は思います。なのでそこは違和感がありますね。
フォースのチカラ自体は、誰が持っていてもいい。ジェダイの特別な能力ではない。(それはエピソード8においてもルークが強調していましたね。)
ただそれを操るのは教育が必要であって、自然と生まれた時からあやつれるというのは今までのスター・ウォーズにはなかったような気がしますね~。
「いや、あったよ!」的なご意見ありましたら大歓迎です!
スターウォーズエピソード9のあらすじ大予想!!
おそらくエピソード9は、このエピソード8から10年後20年後の話になるのではないでしょうか?
その辺の子供までフォースに目覚め始めた。ラストシーンは、エピソード9の布石になるわけですよね。
これは、おそらくレイア姫役であるキャリー・フィッシャーが「エピソード9に出られない」ことと関係があると思います。
レイア姫が出ないことを説明するために、時間を経過させる。(EP9冒頭で、レイア姫はすでに病没)
そうすることで、
「フォースに目覚めた若者たちが 次々に反乱軍に加入、 ファースト・オーダーを倒す。そして再び、ジェダイ騎士団が結成される。民主制の共和国が再建される。」
そんな話になるかもしれません。
取り急ぎまとめたので、 至らぬ点が数々あると思います。
面白かった、
つまらなかった、
お前の言うことは間違いだらけだ
などなど、感想・コメントお待ちしております。
スター・ウォーズエピソード8あの 2時間半の 長い ド迫力の 作品1回見ただけで脚本の分析できる人が多くてほんとにすごい。
私なんかはやったやられた面白かった とカエサル 状態なだけでした 。 それでもブログに書くと色々コメントや感想を シェアしてくれる方がいるので本当にありがたいですね。