あなたは「読書中に辞書を引くべきか」悩んでいませんか?
- 難しい本を読んでいるとき
- じっくり読んだほうが頭に残ると思って
こんなお悩みを頂きました。
私は知らない単語が出てくるとつい気になって調べてしまいます。
ですが、そうしていると、どうしても読むのに時間がかかってしまいます。
分からないところは飛ばす。
最後まで読み終わるのを重視するべきか?
それともこのまま丁寧に読み進めていくべきか?
どちらが良いでしょうか?
今回のお悩みの要点はこちらです。
- 読むスピードの方を重視。
- 細かいディテールの理解はおろそかにしておくか?
それとも
- 端々の理解を重視。
- 読むスピードは犠牲にするか?
「このどちらを選ぶべきか?」
ということですね。
これは、どちらが正解ということはありません。
むしろ
- 読む目的
- 読む素材
- あなたの状況
- 制約された環境
によって異なります。
異なる読書方法は、適宜使い分けて行くのが良いでしょう。
この記事では、
- 飛ばしながら読むメリットとデメリット
- 丹念に調べながら読むメリットとデメリット
をご紹介します。
さらに、「それぞれの読書法の使い分け方」についてもご紹介したいと思います。
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読み飛ばすことのメリット
読み飛ばすことのメリット。
なんといっても「早く読み終わる」ということです。
読書には「流れ」というものがあります。
流れは読書の理解力や集中力に直接関わる、大きな要因です。
読書の流れに乗れたら、その流れはできれば断ち切るべきではありません。
わからない単語にぶつかってそこで辞書を開く。
すると、読書の流れが中断されてしまいます。
調べ終わった後
「さあどこまで読んだっけな」
と、探さなきゃいけませんよね。
これは読書の流れが断ち切られている証拠です。
- 早い
- 快適
- 集中しやすい
この3つが「わからないところは読み飛ばしながら進める読書法」のメリットです。
読み飛ばし読書法のデメリット
こちらのデメリットは
「理解できないところは読み飛ばすしかない」ということです。
つまり、理解できるところしか読むことできません。
これは英語の勉強のために洋書を読む。
というシチュエーションをイメージしていただければ、わかりやすいと思います。
洋書を読んでいれば、必ずわからない英単語に出くわしますよね。
そこで辞書を引かずに読み飛ばす。
そうすると、基本的には分からないまま読んで行くことになります。
(前後の文脈で分かる意味が類推できる場合もあります。大事な力です。)
そうすると、いざ洋書を読み終わった時。
どれだけ単語を覚えられたでしょう?
ゼロですよね。一切調べてないのですから。
ペーパーバックを一冊読み切ったのに、新しく覚えられた単語が一つもない
こんな悲惨な状況になります。
例えば、本全体の70%のカバーするボキャブラリー(単語力)があったとしましょう。
残りの30%は、自分にとって知らない新しい英単語であるわけです。
その30%を、よく調べないで読み終えてしまう。
すると、読み終えた後のあなたの単語力は「70%のまま」です。
「読書から新たな知識を得られない」
これが読み飛ばすことのデメリットです。
立ち止まって辞書を調べる読書法のメリット
きちんと1ページずつ、理解しながら読み進めることができます。
言い換えれば、「1ページめくるごとに知識が付いていく」
こんなイメージです。
この読み方は、本当に時間も手間もかかることです。
しかし、その効果は折り紙つきです。
- 自分にとって全く初めてのジャンルの書籍を読むとき。
- じっくり勉強して知識をつけなければいけない本を読むとき。
などはこのような読み方が良いでしょう。
丹念に調べる読書法のデメリット
これはもうとにかく進みが遅いことですね。
特に調べ方が上手でないと、調べた内容を忘れてしまいます。
そうすると
- 時間ばかりかかる。
- 読み終わった時には、大して自分の頭や体に残っていない。
ということもあり得ます。
同じ本を早く読んだときと、ゆっくり読んだとき。
「双方の理解度は大して変わらない」という恐るべきデータもあります。
なので、
- ゼミの発表がある
- 感想文を書く
- 楽しくてすみからすみまで味わいたい
この場合はゆっくり読むことをおすすめしまふ。
それ以外の「確固たる目的」がなく読む本については、いちいち調べない方がよいでしょう。
精読するなら辞書を読め! 目的によって読書法を使い分ける
- ゼミの精読
- 2回目以降の再読
に関しては、立ち止まりながら読む読書法が、おすすめです。
反対に、
- 情報を仕入れる目的
- 初めて読む本
- 趣味や娯楽としてリラックスして読む
- 週刊誌などの雑誌
これらは、いちいち立ち止まらない。
読み飛ばしながら、読みたいところだけを読む読書法をお勧めします。
精読する際は「辞書を読む」という気持ちで本に当たった方が良いでしょう。
「本そのものを読むと同時に、辞書・辞典をも読む」というイメージです。
そのためには、調べた単語や項目は、その都度マークをつけておくことをお勧めします。
また国語辞典や英語辞典百科事典を1冊だけ調べるのも大変です。
調べ物をしながらの読書の際は、スマホや電子辞書を活用するべきです。
特に百科事典は役に立つので百科事典の充実した電子辞書やスマホアプリを購入しましょう。
まとめ
「読書中に辞書を引きながら読むか?」
それとも
「いちいち立ち止まらないで最後までいっぺんに読んでしまうか?」
というお悩みに回答いたしました。
- ゼミの精読
- もう一度読みたい本
- 自分の大好きな本
こんな場合は、
「辞書を引きながら立ち止まって読む」のをお勧めします。
一方で、
- 単なる娯楽や趣味として読む
- 初めて読む本
- 情報を仕入れる目的で読む
こんな時は、読み飛ばし。
自分の欲しい情報だけ拾っていくようにすれば十分でしょう。
井上ひさし(小説家・劇作家。辞書が愛読書だった。)
あなたが快適な読書ライフを送れることを祈っています。