【ポピュラー&クラシック】指先1つで聴き放題のこの時世、わざわざコンサートに行く意味はあるのか?

   

コンサートとCD、どっちで聴くのが楽しいのか?

コンサートで音楽を聴くことは、とても有意義です。

しかし他方で、こんなふうにも思ってしまいます。

先日、

  • ベートーヴェンのエグモント序曲
  • ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
  • 交響曲第7番

という、おそらく商業的なコンサートに出かけました。

後ろの2曲については、
私は以前、2、3日に1度は手持ちのiphoneなりで聴いていたので、
もう何百回と聴いている曲です。

そして、こんなことを思ってしまったのです。

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コンサートよりCDのほうが良い演奏が聴ける?

ベートーヴェン交響曲第7番は、「のだめカンタービレ」でも有名な曲。

コンサートでベートーヴェン交響曲7番を聴いていて、こう思いました。

CDで聴いてる方がいい演奏だなと。

音楽家には軽蔑されるような、あまりにも即物的な感想!

口にするのも憚られますが、

でもこれは、結構重要な問題のような気がしています。

例えば、ポップやフォークやロックのコンサートを考えてみましょう。

ポピュラー音楽ならCDの方がいい演奏だというのは、

ある意味では当然のことです。


これらのライブは、クラシックのコンサートと違い、

喧騒と熱狂の中で演奏が行われます。

サンプラザ中野か誰かは

「音楽が聴きたきゃCDを聴けばいい」

とかいって、トークばかりするという話を聞いたことがあります。


ポピュラー音楽とクラシック音楽の生演奏の意義は全然違う

大衆音楽におけるコンサートの意義はなんでしょうか?

CDでの音楽とは全く環境の違う空間を作り出し、
多くの人と共に、その空間と時間を共有することができる。

要するに、みんなで盛り上がって楽しめる。

音楽はそういった目的のための手段・媒介です。


ところがクラシックのコンサートはどうでしょう?

まず、静かにしないといけませんね。

この点からまず、全然違うわけです。

演奏中に物音を立てることが悪行と見なされる。

だから、ある意味では、クラシック音楽のライブとは

CDやDVDで聴くときと同じ環境といってもいい。

ポピュラー音楽のフェスやライブと違って、

クラシック音楽のコンサートは、音楽鑑賞そのものを目的としています。


コンサートは「他人のプレイリストを聴く」のと同じ?

クラシック音楽のコンサートというのは、曲目構成があります。

例えばコンサートにはコンセプトやテーマがあります。

  • 南米音楽~とか
  • バロック音楽の再発見~とか
  • 大作曲家の新人時代の音楽~とか

コンセプトやテーマによって、

「慣れ親しんだ音楽も新しい発想で聴きなおすことができる」

ということは可能です。
そして、非常に重要な意義があると思います。

でもまあこれも言ってしまえば、

iTUnesやらamazon musicやらで、

「他人がつくったプレイリストを聴いてみる」

のと同じようなものです。


CDの演奏に劣るコンサートの意義とは?

ところがです。

その静かに演奏を楽しむためのコンサート。
その新しいコンセプトを発見するためのコンサート。

その演奏がCDに劣っているとしたら、

一体コンサートに出かける意味はどこにあるのでしょうか?


もちろん、実際の演奏を目で見て、

「音楽上の妙味や工夫が、視覚的に分かる」

などという発見はあります。

たとえば

「この部分は、そんなふうに指を動かして演奏するんだ」とか。

が、それは、マニアだけが喜ぶ、トリヴィアルな感想に過ぎません。


指先一つで聴きたい放題のこの時代。

わざわざ金を払い、会場に足を運び、
感想が「CDの方がいい演奏だ」。

これは明らかにおかしい。

これは聴衆が悪いのか?
それとも演奏家が悪いのか?


つまり、

(A)演奏家は、聴衆が普段CDで聴くような演奏を凌駕する内容を示さなければならないのか?

(B)そもそもCDとコンサートを同列に比較するような考え方が間違っているのか?

どちらなのか、どちらでもないのか。

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