高等遊民です
先日こんなツイートしたらそこそこリツイートやいいねをいただきました
みんな憧れ刑務所での読・勉強の実践者たち
・吉田松陰:1年。600冊)
・堀江貴文:2年。1000冊)
・大杉栄:2年半。ドイツ語やエスペラント語
・マルコムX:6年。辞書を書き写し音読をAからZまで
・モンテクリスト伯:14年。多言語とあらゆる教養
・ネルソンマンデラ:27年。法学の通信大学修了— Master Neeton@哲学の高等遊民 (@MNeeton) 2018年8月1日
「刑務所で読書や学問に励む」という生活に、読書好きの人々なら、少しだけ憧れを持ったことがあるはずです。
懲役だと労役がある
だから「禁固刑で日々読書に精を出したいなあ~」
とかおバカな妄想したことはありませんか?
しかし、小市民である私たちに、罪を犯す勇気はありません
なので、牢屋で一生懸命勉強して、偉くなった人たちの話を読みましょう
そして、何となく自分の生活を見直してみましょう。
現代の日本だと、
堀江貴文(ホリエモン)『ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた』
佐藤優『獄中記』
などが有名どころですね。
非常に興味深い本なので、一読をおすすめします。わたしは読んでませんが。
ホリエモンの多動力は読みました↓
【堀江貴文の多動力要約】目次や意味のまとめ!すぐに実践できた内容の感想
思いつくままに雑多に偉人たちをご紹介しますね
下記クリックで好きな項目に移動
刑務所・牢獄で勉強したり読書した5人の偉人たち
No.1 ボエティウス(ローマ時代の哲学者・神学者)
やっぱりまず一番にあげたいのがボエティウスですよね
このボエティウスという人は480年に生まれて45歳ぐらいで亡くなったローマ人です
哲学者としてはマイナーな存在ですけど非常に重要な哲学者であり
古代哲学から中世哲学に移行するまでの橋渡しのような人としてボエティウスは位置づけられています
ローマの執政官という大臣のような地位に出世して息子も同じ執政官になるほどの大人物
分かりやすくいうと、小泉純一郎とか吉田茂とか岸信介とか、そんな感じですよね
自分が頂点に立って、息子も頂点に立つみたいな(小泉孝太郎の頭おかしい刑事ドラマ大好き)
でもボエティウスは、反逆を疑われて逮捕されちゃうんです
そして牢屋の中で哲学の慰めという最も有名な作品を書きました
これどういう作品かと言うと牢屋の中で無実の罪に苦しんでいる自分の所に哲学の女神が降りてきた
お前は何を苦しんでいるんだ、そんな苦しむ必要はない、それを理性の力で説得してやろう
という哲学的対話篇が始まるんです
ちなみに全く同じ構造で、ルネッサンス時代にペトラルカという詩人が「我が秘密」という対話編を書いています
これは読んどきましょう(わたしも読んだ)
訳が鬼古いので、読みにくいけど
No.2 吉田松陰(幕末の思想家・教育者)
続いては皆さんおなじみ吉田松陰です
特に説明もいらないですよね
- 10歳ぐらいで大臣に孟子の講義をする
- ちょっと大きくなったらアメリカの船に勝手に乗り込もうとして逮捕される
- そこで1年ちょっとの間で600冊くらい読む
- 弟子たち(高杉晋作とか久坂玄瑞とか)に手紙を送りまくったりする
まあ熱い男として、ビジネスマンが大好き。女子ウケはしなさそうですね
たとえばこんな名言があります
生きて大業の見込みあらばすなわち生くべし。死して不朽の見込みあらばすなわち死ぬべし。
かっこええ……
以下でお勧めしている留魂録という本は
再逮捕、2回目の逮捕で吉田松陰がもう死刑になってしまうという時に書かれた手紙です
このタイトルは吉田松陰の辞世の句にちなんでます↓
「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」
これは読んどきましょう(わたしも読んだ)
No.3 ネルソン・マンデラ(1918-2013 南アフリカ共和国大統領)
ネルソンマンデラは黒人初の南アフリカ共和国大統領です
27年間も牢獄にいたとんでもない人生
その間ずっと希望を失わなかったと言うと安っぽいですけど本当にそうですよね
なぜ逮捕されたかと言うと
南アフリカ共和国はアパルトヘイトっても世界史の教科書にも載ってるような黒人差別があったのです
それに反対し反アパルトヘイト運動に取り組んだんです
それが1940年代で本当に第二次世界対戦の終了前後のことです
最初は非暴力でアンチアパルトヘイトに取り組んでいたんですけど結局非暴力の限界みたいなのが感じちゃったんですよね
そこでネルソンマンデラの組織も武装して戦う路線に転換して逮捕されます
軍事組織を作って最初の司令官になるっていう凄まじい経歴を持っているんですよ
人種差別運動くらいで27年間も逮捕されるのかって私も思ったんですけど
軍事組織の司令官として逮捕されたらそりゃ27年くらいいるのかなって気がしますね
ネルソンマンデラといえば、インビクタスですよね。映画。
モーガンフリーマンとマットデイモンの映画です
これめちゃくちゃおもしろいのでぜひ観てください!
Amazonプライムビデオで無料で観れます
No.4 福本和夫(1894-1983 戦前の日本共産党幹部)
福本和夫という人物はこのブログを読んでいるあなたも知らないはず
この男が相当な天才なんですよね
日本共産党のあり方を根本から変えたような人物なんです
20代の頃にイギリスとフランスとドイツに合計2年半留学しました
そこでマルクス主義哲学を学んだんですよね
で語学がめちゃくちゃできる人物
当時の日本に留学して語学がすごいやつなんてもほとんどいないんですよね
それでもみんな日本の中でマルクス主義を論じていた
福本和夫は帰国してから論文を書き始めるです
そして日本のマルクス主義の理解なんかクソだめちゃくちゃだも誤解だらけだ
と批判しまくるんですよね
これが当時の知識人たちにとっては衝撃すぎる論文だった
内容としてはもう引用だらけでなんですけど結局そのテクストに基づいて正確な理解をする姿勢自体がそもそも当時の日本では限界があったんです
そこをヨーロッパ帰りの福本和夫が全部やってのけたっていう衝撃
で、捕まったのが1928年。三・一五事件です
14年間牢屋にいるんですけどそこで
「日本ルネッサンス」という福本和夫独自の研究を始めるんです
マルクス主義などの政治思想とはかなり毛色の違った
日本ルネッサンスってなんじゃいって話なんですけど
まあ日本の科学技術史を研究したのがまず一つの特徴
後はの日本の農業や絵画についての研究をしてましたね
福本和夫著作集っていうのがあるんですけど
もう難しくて全く読めないんですよね
是非読んでください
No.5 マルコムX(アメリカ黒人差別問題の運動家。イスラム教徒)
そしてマルコム X です
この人こそキングオブ獄中勉強ですね
もう黒人で不良少年でぐれて捕まった
その無学な状態から刑務所で一から勉強
ものすごい知識や教養を身につけた男です
マルコム X に関しては私のブログの別のページで非常に詳しく書いたので是非そちらもご覧ください
→マルコムX自伝の知性的な暴力思想を徹底解説!キング牧師との深い影響関係とは?
本は自伝がおすすめやで
絶対読むんやで
Twitterでの反響 ほかの刑務所勉強の偉人たちは?
なかなか皆さん、ご意見くださいました
おそれいりますが、引用します。(いやな方はTwitterやコメントでおしえてくださいね)
一人実在してない人が(笑)
想像力が薬物的な刺激に近いそれになってそう
効率いい自学自習だ。
日頃の生活に追われ月一冊しか読めない俺涙目
グラムシの偉大な著作も入れて欲しい?
佐藤優も入れてあげてくださいw
おいおい、ナポレオン3世を忘れてないか?
岸信介も、現サンシャインシティで相当古典とか読んだそうだ。
各刑務所の図書館事情ルポを読みたい。そもそも図書館は無いか。
このツイートではモンテクリスト伯は実在してませんね
アントニオグラムシも刑務所にいたんですか知りませんでした
ナポレオン3世忘れてました
岸信介も勉強していたんですか知りませんでした
ちょっと憧れちゃう私がいるw 僕なら20冊もいらないけど。 https://t.co/rlkL2JK1AV
— toru (@albertus) 2018年8月1日
いや実際憧れますよね
だからこそ私もこんなツイートしてみました
たぶんたくさんの本を読むのはいろんな刺激が欲しいからかもです
刑務所での生活が耐えられなくて同じ本を読むのも辛いのかも
法学部なので刑務所の見学に行ったことがあるんだけど、法律系の本を読んで刑務官を威嚇する人が多いそうです笑 https://t.co/fVG1Mlx6e5
— 廃油@高等遊民になりたい (@takai_hi) 2018年8月1日
法律に詳しい悪い人はタチ悪いですね
でも本当に法律を知るって大切ですよね
https://t.co/YWi7P4pKoE
強制収容所ではできないことだ。— 高来 れい@星へのあゆみ出版 (@Takaki_Rei) 2018年8月1日
強制収容所とか懲役刑ではできないでしょうね
思想犯でムショ三年くらいいれば資格とれそうですね(マジhttps://t.co/QSaZIeYS9t
— amateur_scientist (@ama_sci) 2018年8月1日
前科がついても OK であればどんな資格も思いのままです
でも実技試験があるものはできません
これのオウム元幹部死刑囚版で誰か情報くださいお願いします。 https://t.co/PzFwSIsO9H
— alisami (@alisami1905) 2018年8月1日
面白いしてんですね
三ヶ月間数学書 https://t.co/kANHzzc6g6
— 死刑囚 (@bungakukya1) 2018年8月1日
刑務所、衣食住が保証されている上、読書に勤しめるなんて素晴らしい場所 https://t.co/7CuAU5H90z
— やれやれ (@yareyare_kyon2) 2018年8月1日
観念の上では素晴らしい場所ですが実在する刑務所がそんなに素晴らしいかはわかりません(笑)
刑務所には入ってないが、大学最後の二年間で堀江貴文と同じくらいの量か。悪くない https://t.co/hHG6t8S574
— Mr.Mak (@corjgm) 2018年8月1日
2年間で1000冊すごいですね!
刑務所に入りたい。 https://t.co/r93qVpLlIV
— わがし会長@ポニーテールは最高だぜ (@Y_khorosho) 2018年8月1日
あんまり入りたいとは思わないですね笑
獄中、東條英機元首相は「親鸞」を読んでいたとか。いろいろな人が貸して欲しいというものだから「最後にお読みの方は東條に返されたし」と書いてあったそうな。 https://t.co/s6kONd4yv3
— 菊地 内記 (@kikuchi_naiki) 2018年8月2日
東条英機も刑務所読書男ですか
なるほど
漫画でもこんなに読めない https://t.co/nh5QYkKxiA
— #↑ (@nmks33) 2018年8月2日
漫画はちょうどいい刑務所があるじゃないですか
漫画喫茶!!!
漫画喫茶に一週間もいれば500冊くらいはいけるでしょ!!
私も百瀬博教さんの著書を読んで「ライヴに行けるなら刑務所に入ってもいいかな」と考えましたが、それは受刑者ではなく「ひきこもり」であることに気づきました! https://t.co/EtYrGvaDtX
— 文也堂⊿love the world (@pspsmshk) 2018年8月2日
百瀬博教さんという方がいらっしゃるんですね
我々も人生という名の牢獄に棲んでいるはずなのでやればできる❗️…はず https://t.co/lfdqfRwWBN
— toshokannohito (@lib_soultrain) 2018年8月2日
人生の刑期は長いですからね
吉田松陰くらい読めなくてどうするって話です
明窓浄几。晴耕雨読。憧れど叶わず。結局は自分なんぞとは器の違う雲上の方々。 https://t.co/zFg22hTNLU
— doramaus (@doramaus) 2018年8月2日
やるかやらないかですよ
別に同じ時間で同じ量こなさなくたって構わないですからね笑
マンデラ!ハンパねえ https://t.co/gy10JISfTR
— makiyama naoki (@onemax2015) 2018年8月2日
インビクタスおすすめです
水ダウの刑務所内の飯企画で取材受けてた元受刑者、出所後に作家やってる人やけに多いなとは思った https://t.co/0MkI7bj9rv
— サクヤ (@sky____y_k_s) 2018年8月2日
水曜日のダウンタウン
ドキュメンタリーっぽいこともやってるんですね
おもしろい。
こういうまとめよくブログあるけど、
どれも似たような内容だったりする
だけどギリシアの神学者ポエなんとかさん?知らん!笑だがそこがいい。 https://t.co/y3cPeFNoKu— BLUE-HAWAII (@BLUEHAW88536085) 2018年8月2日
ボエティウスは重要な哲学者だから知っといてください!!(笑)
刑務所に入らなくても、うちの研究室に所属すればこれくらいのことは出来るよ(╹◡╹)♡
カツ丼は自分で作ってね☆ https://t.co/Td85X2aUNk— 東洋史の院生bot (@Toyoshi_Toyoshi) 2018年8月2日
ありゃーすごい研究室です!
ナポレオン3世も、ボン要塞に収容されている時にたくさん勉強してましたね。ボン大学と自称して。 https://t.co/S5Uu9zzkoo
— 僭フランツ・ヨーゼフ帝/二重帝国の人 (@frantuyozehu) 2018年8月2日
ナポレオン三世の読書量も調べたいですね
大杉栄アナーキストなのに 刑務所で外国語の勉強って凄いとずっと思っていたけれど 外国語大学みたいなとこ卒業してて以外に普通に得意なところ伸ばしていたのかと・ https://t.co/2CkmcB02MX
— 井藤民人 (@PPywmQRrNXVW2i2) 2018年8月2日
語学好きなんですねたぶん
勉強することが精神の安定に繋がっていたかも
そうか刑務所に入って通信大学という手があったか、と思ったがよくよく考えたらフィールドワークに出られないじゃないか。よくよく考えるまでもなく刑務所入っている時点でダメじゃないか。 https://t.co/X5brs1rfjV
— 会津磐梯山 (@Grenade_1_20_50) 2018年8月2日
通信大学だったら刑務所入らなくてもいけますね!笑
僕も学校って言う強制収容所で年1000冊くらい本読んでた。総合的に評価される成績は10点満点中6点位だったけどテストの点数だけで評価される大学入試では上位1割くらいには入ったので総合的評価は嫌い。 https://t.co/H0PECAv8Wk
— 黒田敏史 (@toshi_kuroda) 2018年8月2日
年間1000冊なんてすごいですね
一か月100冊とかのペースですよ
考古学的には加藤九祚先生だろうか。刑務所じゃなくてシベリアの収容所だけど。https://t.co/923uRNtuQP
— みかん (@mikan3sei) 2018年8月2日
加藤九祚先生、初耳です! しらべます
これ、まさに私の名前の由来です。 https://t.co/AkYPT2XPQj
— 独居房で物書き志望 (@monokakid) 2018年8月2日
独居房で物書き志望さん、よかったです
中高一貫の強制収容所時代は、吉田松蔭超えして表彰されたなぁ~。本を読むことに逃避してた。その気は今でも残存してる。。。色んな分野に手を伸ばして、ちょっとづつ逃避しながら何とか生きてる感じ。 https://t.co/AHtGSgsIw8
— らほやん (@yPYKkV8NjA0UrMb) 2018年8月2日
年間に600冊! すごすぎ!
かの良寛さんも、僧の免状を得て故郷に戻り、名利栄達を求めずに、自前の心の独房でおよそ四十年、和漢の万感の書籍を借りては筆写勉励し、古今無二の生涯をもって後世に範を垂れたのじゃよ。 https://t.co/cwJ6LWCFJw
— Diamond Horse (@e_ryokan) 2018年8月2日
良寛さんも猛勉強していたんですか
意外です
俺も捕まろうかな… https://t.co/8EDyByU1U8
— Keisuke Sugiya (@KskTp0817) 2018年8月3日
つかまらない方が多分色々と時間ができて実際読書量は増えると思います笑
夫、一度くらい入ると人生変わるのかな?とか言うので、みんな人生で一度は入るじゃん、義務教育という名の刑務所に、って返した。https://t.co/yfYCHRo8JO
— くろやん (@kuro_yan_96) 2018年8月4日
義務教育を刑務所と感じてない方がほとんどですからね
嫌なら行かなければいいだけですね
私はその知恵が当時ありませんでした
もし自分に子供ができたら学校なんて全く行く必要はないと常に教えるでしょう
まとめ ぼくらも勉強しましょ
というわけで牢屋の中で本を書いたり勉強したりした歴史上の偉人たちを紹介しました
- ボエティウス
- 吉田松陰
- ネルソンマンデラ
- 福本和夫
- マルコムX
このエピソードで高等遊民が伝えたいことは
- 学問はどこででもできること
- そして私たちは囚人の生活よりも多少の時間と自由があるのを自覚すること
これらのエピソードを見て自分も少しは読書や勉強頑張ろう
とモチベーションを高めてくれれば嬉しいです
他にもいろいろいると思いますけどとりあえずこんなもんで
是非コメントで教えてくださいね