『舟を編む』小説あらすじと感想(ネタバレあり)三浦しをんの「言葉に対する感性」を学ぼう
三浦しをんという現代女流作家の『舟を編む』(2011、光文社)を読みました。 やや古い小説で、アニメ化・映画化もして、読んでいない人のほうが少ないかもしれません。 私もはじめに読んだのは2012年。 これがおもしろかった…
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日本や世界の古典文学のあらすじや要約を解説! 読書法や勉強法の悩みも解決!
三浦しをんという現代女流作家の『舟を編む』(2011、光文社)を読みました。 やや古い小説で、アニメ化・映画化もして、読んでいない人のほうが少ないかもしれません。 私もはじめに読んだのは2012年。 これがおもしろかった…
横光利一『機械』(1930) 新感覚派の代表作家。 1930年(昭和5年)9月に雑誌「改造」に発表された短編小説。 31年白水社より刊行。 横光書記の新感覚派的手法から後年の心理主義的手法へと転換する契機となった作品。 …
武者小路実篤『愛欲』は、4幕物の戯曲。1926年7月初演。 武者小路実篤は白樺派の作家で、1918年(大正7年)に宮崎県の「新しき村」に移住し、8年間暮らした。 26年に村を去り、翌年東京に戻るまでの1年あまり、奈良と和…
高等遊民というと、現代のニートや引きこもりをイメージしがち。 ですが、そんなことはありません。 高等遊民の生態を知りたければ、夏目漱石『それから』は必読書です。 夏目漱石『それから』の主人公、長井代助は、いわゆる高等遊民…
牧野信一は、異様な文学者である。 牧野信一の小品集(冊子)を読んでみよう。 図書カード:凸面鏡(青空文庫) 『凸面鏡』はかなり初期の作品のようだ。 文字数もおそらく8,000字程…
夏目漱石『それから』を精読し、高等遊民の生活心得を学ぶ。 前回に学んだ高等遊民の信条は以下の通り。(1章前半) 枕元に花を飾る 植物についての知識はある程度備えている 自分の体を気遣っている ある程度の節制と肉体のバラン…
女性翻訳家の草分け若松賤子(しずこ)。 旧姓および本名は、松川甲子(かし)。生年月日は1864年~1896年。 若松は『小公子』で有名な翻訳家。 少年少女文学でも1、2を争うほどの有名な『小公子』。 これを初めて訳したの…
突然ですが「春」といえば何を連想しますか? 10個くらい適当に頭の中で考えてみてください。 さくら、入学式、卒業式、うぐいす、つくし、等々……。 ありがとうございます。それを何となく頭の中で持っていてくださ…
夏目漱石『それから』の主人公、長井代助は、いわゆる高等遊民の代表として描写されている。 漱石自身が代助を形容して「高等遊民」と書いているわけではないが、代助の生活ぶりは、明らかに高等遊民のそれであることが見て取れる。 &…
風刺作家としての斎藤緑雨(1868-1904)の出世パロディ『小説八宗』についての話。 斎藤緑雨の風刺性 緑雨は36歳という若さで世を去りますが、明治時代の坪内逍遥を始めとする、西洋から受け入れられた文学観を明確に否定し…
小林多喜二と、多喜二の母を描いた小説『母』(三浦綾子作、1992年)が、2017年に映画化されます。 「母 小林多喜二の母の物語」。監督は山田火砂子、主演は寺島しのぶと塩谷瞬。 全国の映画館で上映されるわけではないので、…
写生文とは、対象をあるがままに写した文章である。この説明は、正しくもあり、間違ってもいます。 目に見えるものを文章に変換する作業は、かなり難しいことです。 「あるがまま」に写すとはどういうことか? 物体なら、目に見える通…