まず名前にインパクトがある「捨丸」。
劇中では幼い頃のかぐや姫含め子供たちの頼れるお兄ちゃん的存在でした。
- タケノコ(かぐや姫)をイノシシから守ったり
- 人の畑から盗みと知らずにウリをとったタケノコ(姫)をかばい
- そのウリを切ってタケノコ(姫)に食べさせてあげる
- 勇敢に雉(きじ)を捕まえたうえに崖から滑り落ちるタケノコ(姫)を受け止めたり
冷静でいて頭もきれる!
なんだか「もののけ姫のアシタカ」や「千と千尋の神隠しのハク」を彷彿とさせるようなイケメンキャラ。
この前半部分では世の女子たちも「カッコイイ~♡」と思っていたはず。
しかも声優を務めたのは俳優の「高良健吾」さんですし、よりイケメン感が増します。
がしかし。
中盤部分の捨丸に「あれ?」
後半部分の捨丸に「あれれ?」
となる出来事がありますね。
とくに世の女子たちをガッカリさせたのは月に帰る前のかぐや姫と地元でバッタリ会ったシーン。
「捨丸兄ちゃんと一緒にいれば良かった…。」
と嘆くかぐや姫に。
「今からでも遅くない!一緒に生きよう!」
的なことを言います。
ここだけ聞くととっても美談!なんですが。
バッタリ会う前の捨丸を見ると「子供と奥さんがいる」んです。
これは浮気ってやつになるやん!!ってことで炎上。
そんな前半と後半とで大きく世間の印象を変えた捨丸。
気になる名前と結局どんな人物であったのか知りたい!!
- 捨丸って名前にはどんな意味・由来があるの?
- タケノコと離れてからどんな生活してた?
- 結局、浮気だったの?クズなの?
こんなところに注目して掘り下げていきたいと思います!
まず、名前に関してですが
厄除け・悪霊除けのために「捨」の文字を利用していた時代がありました!
そしてタケノコが都に映り離れたあとの生活
非常に貧しい生活を送っていた。タケノコと再会で住む世界が違うと痛感する。
妻子持ちなのにかぐや姫に「一緒に逃げよう!」って浮気?
お互いに理想を求めた夢!現実では叶わないのだから許してあげて!w
浮気に関しては人それぞれ見解が違うかもしれません。
けど、私が男でも捨丸と同じ対応したろうな~って思います。
まぁどのみち現実からは逃げられませんけどね。
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「捨」の名前は厄除けの意味合い。健康で丈夫に育って欲しいから!
現代では名前に「捨」という漢字を見かけないので「捨丸」と聞くと
「捨てられた子?」
「嫁を捨てる奴だから?w」
なんて思ってしまいますよね。
ネット上でも「妻子捨丸w」なんて呼ばれちゃってます。
世間は浮気に容赦ないですね(笑)
しかし「捨」という漢字がつく名前は昭和初期までは割と一般的だったそう。
かぐや姫の名前の由来はこちらです
なよ竹のかぐや姫の意味と由来はモデルがある?名づけたお爺さんは誰?
捨丸の意味とは??
乳幼児の死亡率が現代と比べ物にならないほど高かった昔。
「厄除け・悪霊除け」の願いを込めた名前だそう。
なんで「捨」がつくと厄除けに繋がるのか?
「捨て子は人の子ではない。」
人であれば病気もケガもしてしまうけど、人の子でなければ大丈夫!
丈夫に育つ!
という発想らしいです。
また、親が厄年の時に生まれた子の場合。
「うちの子、捨て子を拾っただけだから関係ないんですぅ~。」
って意味合いで、子供に厄の影響が出ないように名前をつけたのだとか。
なるほど!
「丈夫で健康に育って欲しい。」
「厄や悪霊に影響されないように。」
そんな親の愛がこもった名前だったんですね!
その他の考察では
「捨」の文字にかぐや姫との恋が「叶わぬ」意味合いがあるのではないか?
なんて解釈をしている方もいらっしゃいました。
ちなみに豊臣秀吉の息子の秀頼の幼名も捨丸だったそうですよ。
時代背景を考えれば不自然な名前では全くないんですね!
盗みをしなければ食べていけないほど貧しく、かぐや姫とは住む世界が違うと痛感!
そもそも捨丸は「かぐや姫の物語」オリジナルキャラクターです。
原作に捨丸と言う人物は登場しません。
原作に忠実なストーリーでありながら「捨丸」をはじめ「女童(めのわらわ)」などのオリジナルキャラがいます。
しかもそのオリジナルキャラが作品の深みを増し、重要な役どころとなっているんですね~。
基本的には「かぐや姫の主観」で進むストーリーですが、一部分「捨丸」にもライトを当てているようなナレーションがあるんです!
それはタケノコ(姫)や捨丸たちが雉(キジ)をゲットし
「明日はキジ鍋だー!」
「明日が楽しみ!じゃあまた明日!」
と言って別れた後。
翁の決定により都にすぐ向かうことを告げられたタケノコ。
訳も分からず歩きながらも実家を振り返り見て
「明日キジ鍋できるかな~?」と呟きます。
そこで注目のナレーション!
“しかしその明日は姫にも捨丸にもくることはありませんでした。”
なぜか二人主体!
まるで二人の別れが「切ない恋物語」であるかのようです。
捨丸の一族は※木地師という職業を生業にしていました。
※木地師…轆轤(ろくろ)を用いて椀や盆等の木工品を加工、製造する職人。
恐らく姫が都に旅立った日。
同じく捨丸の一族も仕事上の都合で別の土地に移ることを余儀なくされたのでしょう。
姫が都の宮中から逃げ出して元住んでいた村に帰った時も捨丸たちの姿はなく、炭火職人のおじさんから「別の土地に行き10年程戻らない」と言われています。
次に捨丸と姫が会ったのは都です。
姫は美しく育ち上質な着物に身を包み「まさに高貴な姫君!」
一方の捨丸は今まで通りの田舎の風貌。
しかも盗みを働いたのか大人に殴られる始末。
圧倒的格差。
圧倒的敗北感。
住む世界が違い過ぎる。これが明らかになりました。
次に育った村で再開した時には当時のことを捨丸がこう語ります。
「よんどころなきゃ泥棒まがいのこともやって」
冬になって仕事もなく、とにかく貧しい生活を送っていたんですね~。
そんな時に妹のように可愛がっていたタケノコが高貴な姫君となって牛舎の屋形から登場するわけです。
こりゃ、捨丸からしたらどんだけ想いを馳せてた相手だとしても「現実的に無理」ってなりますよね。
ということでタケノコと離れた後の捨丸をまとめると
- かぐや姫と同じ日に家の事情で村を離れた。
- 冬になり仕事がなく貧しい生活を余儀なくされた。
- 盗みを働いたときにかぐや姫と遭遇。
- 住む世界の違う人間だった。と現実を突きつけられる。
- 捨丸は現実の幸せを掴むために結婚した←?
5番に関しては「私が捨丸の立場であればそう考える」という考察です。
「もうあの頃のタケノコじゃないんだ~。別の世界の人なんだ~。」
「俺も現実見て生活しなきゃ。」
こう思うはず!
- ハッピーエンドな少女漫画みたいに、身分を越えて結婚!
- 愛は身分を越えて勝つんだ!
的な厚かましい夢物語ではなく非常に現実的なストーリーだと感じますね。
浮気というより理想を求めた夢だった!それぐらい許してあげて!
圧倒的な格差の違いを目の当たりにした捨丸。
次に姫と再会したときには妻と子供がいました。
ここも非常に現実的な設定ですよね~。
しかし、その妻子持ちの設定が後のシーンで波紋を呼ぶことになります(笑)
月からの迎えの日。
媼(おうな)の計らいで、小さい頃に住んでいた村に戻ります。
そしてまたもや同タイミングで捨丸の一族も村に戻ってきたところでした。
嫁と子を連れて←
久々の村の景色を懐かしんでいると歌が聞こえた気がしてその方向に走る捨丸。
すると目の前にかぐや姫。
久々の再開!もちろん二人とも大人に成長しています。
「ずっと帰ってきたかったの。」
「私、捨丸兄ちゃんとだったら幸せになれたかもしれない。」
美人で高貴な姫君になった幼馴染から甘すぎる言葉です。
しかしそんな言葉に捨丸も簡単にはなびきません。
「いやいや冗談でしょ。都会で良い暮らししてるでしょ。こんな貧しすぎる生活お前には無理でしょ。」
的な、ちょっと嫉妬まじりな言葉を返します。
女性陣の希望としてはこのタイミングで
「てか俺すでに嫁と子供いるし。」
とか言ってもらいたいんですが、そうはなりません(笑)
すると姫
「どんな暮らしも幼い頃みたいに乗り越えられる!捨丸兄ちゃんとだったら!」
この言葉で捨丸も完全にロックオン。
数分前に一緒にいた家族はさておき
「一緒に逃げよう!」とかぐや姫に提案します。
このシーンで世間の捨丸兄ちゃん票がガクンと下がってしまいます。
Twitterの反応はコチラ↓
- TLときたら「わたしがこうすることで喜ばぬ女は居なかった」の翁ネタと、女房を捨丸wwwみたいな雰囲気が残念すぎる
- かぐや姫の物語を初めて観たとき、「捨丸兄ちゃん、マジ妻子捨丸兄ちゃん」て思ったの自分だけであろうか
- かぐや姫の物語、映像美と内容と声優と解釈の切り口と諸々含めて2000000000100点ぐらいだけど捨丸の存在がマイナス2000000000000点ぐらい(主観)
- 捨丸兄ちゃん浮気…(笑)
- 帝とさらっと浮気する捨丸兄さんが好きです
- 捨丸→両思いだと知り妻子がいるのに逃げ出し幻術かけられ夢見る
やはり非難の声が多めですw
まぁ確かに数分前に幼い息子と嫁がいたのに「一緒に逃げよう!」って切り替え早すぎない?w
て思いますよね。
しかーしこれも非常にリアルだな~って思っちゃいます。
- 身分が高くなり住む世界が変わってしまったタケノコ
- 良い暮らしをしてるのかと思いきや悩みを抱えている
- 貧乏生活してる身分の低い自分に助けを求めている
- 俺と一緒なら幸せになれるとタケノコが言っている
- 昔のように一緒にいれば苦難を乗り越えられるかも!
- タケノコを幸せにしてあげられるかも!
姫と捨丸の想いは「昔のように暮らしたい!一緒にいた楽しい日々に戻りたい!」
そんなこんなで二人は走り出します。
空だって飛びます。
まさに夢のようなひと時です。
身分も立場もなく自由で楽しかった子供の頃の感覚です。
しかし月が出たとたんにかぐや姫は現実に引き戻されます。
捨丸も気づけば原っぱで寝ています。
「夢?」だったんでしょうか?
どこから??
捨丸の妄想だったの?
それともかぐや姫も同じ夢を見たのでしょうか?
夢から覚めた捨丸も「とーちゃーん!!」の声で現実に引き戻されます。
結局のところ、互いに叶わぬ夢だったんです。
一瞬で妻子を捨てた酷い男!と言われるかもしれませんが、私個人は割と現実的だなぁと感じました。
「捨丸兄ちゃんとなら幸せになれたかもしれない。」
って言われて
「それはないし、俺には家族がいる。お前も頑張れよ。」
なんて言えるわけない!!
それこそ
「クールすぎるだろ!かぐや姫がどれだけ君に救いを求めてるか分からんのかいな!」
て思いますし、実際こう返答したら「かぐや姫が地球に残りたい!」って思いも薄れそうですよね(笑)
「やっぱ捨丸兄ちゃんも現実的に生きてるんだ~。私も夢見てないで月に帰ろー。」的な。
そう考えると、あえて妻子がいる捨丸の設定。
そして夢でしか叶わなかった不倫。
これは物語にとって必然的だと思われます!
結論「浮気というより理想を求めた夢だった!しかし現実は上手くいかないもの。」
全ては「こうだったら人生変わったかもな~」の妄想に過ぎません。
実際は妻子を見捨てるなんて恐らく捨丸ならできなかったでしょうし、かぐや姫を幸せにすることもできなかったでしょう。
どうせ叶わぬ夢。
妄想くらい許してあげて!
かぐや姫が眉毛を抜く理由は?お歯黒を嫌がったのになぜ受け入れたの?
まとめ:捨丸の名前は割と一般的だった!浮気ではない!ただの妄想です!
誰だって「あの時こうしてたらどうなったんだろう?」ぐらいの妄想しますよね!
彼氏がいたってテレビの好きな俳優さんがいれば「どこかで出会って告白されちゃったらどうしよう!付き合っちゃうな~!」ぐらい思うもんです!
捨丸もそんなもんです!
面倒見の良いお兄ちゃんだからこそタケノコを見捨てられなくもなったんでしょう。
しかし現実は儚いものですね。
- 厄除け・悪霊除けに利用されてた「捨」の漢字!昔は一般的な名前。
- かぐや姫とは対照的な貧しい暮らし。身分の違いを痛感する!
- 浮気というより理想を求めた妄想!現実では叶わない!
トータルして「かぐや姫の物語」は非常にリアルな人間像って感じがしますね。
少女漫画やシンデレラストーリーのハッピーエンドとは大きく違います。
色んな登場人物にそれぞれ感情移入してみると見方も変わって楽しめるかもしれません。
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