がん消滅の罠の原作ネタバレ解説!あらすじと衝撃のラスト一行を紹介




2018年4月の特番として、岩木一麻『がん消滅の罠~完全寛解の謎』がドラマ化します。

唐沢寿明さん主演です。

 

 

原作者の岩木一麻氏は、本作がデビュー作。

2017年に「このミステリーがすごい」大賞を受賞しました。

ちなみに賞金ご存じですか?

1200万円ですよ。

やべえなこりゃ……。新人賞としては史上最大の賞金額です。

ある意味、1200万円払う価値がある小説、ということですよ。

 

さて、そんな『がん消滅の罠』についての原作あらすじを最後までご紹介します。

『がん消滅の罠 完全寛解の謎』原作amazon

 

がん消滅の罠とは? 岩木一麻の経歴とプロフィール

『がん消滅の罠~完全寛解の謎』とは、岩木一麻さんによる医療ミステリー小説です。

岩木一麻さんのプロフィールと経歴

生年月日:1976年

年齢:41歳

学歴:神戸大学大学院修了。

職歴:国立がん研究センター、放射線医学研究所を経て、現在は医療系出版社勤務

 

お医者さんではないんですが、医学に携わっていたんですね。

だから、非常に医療の知識が豊富で、現場の事情にも明るいです。

もともとは、昆虫の研究者で、たまたまがんについて興味を持ったのだとか。

 

岩木一麻さんの詳しいプロフィールはこちらで紹介しました。

岩木一麻のwiki風経歴!次回作シークレットテロルの内容とあらすじは?

 

がん消滅の罠:完全寛解の謎のあらすじ

がん消滅の罠の登場人物とドラマキャスト相関図!原作との違いは?

2018.04.01

↑登場人物の詳しい説明はこちら↑

 

このドラマは、医療ミステリーの歴史に残る傑作と言われています。

 

「このミステリーがすごい」評者のコメント↓↓

「説明過多の文体は物語の性格上致し方ないとしても、会話など小説的完成度に若干の不満が残るのは惜しまれるけれど、 日本医学ミステリー史上3本の指に入る傑作と断言する」

 

うーむ、そんなすごいのか!!

 

そんな作品のあらすじはこちら。

余命半年を宣告された患者が、生命保険の生前給付数千万円を受け取った途端、癌が完全に消えてしまう(完全寛解)という事件が、立て続けに4件起こります。

これはおかしいと不審に思った主人公が調査に乗り出します。

結果、最初の1件は、双子を使ったトリックでした。

しかし2件目以降は、どう考えてもがんが治ったとしか考えられない。

  • 一体なぜ?
  • がん消滅の真相は?

というシナリオです。

 

原作小説は3部構成になっています。

  1. 第1部 変異
  2. 第2部 転移
  3. 第3部 完全寛解

 

そして各章の章立てと舞台は次の通りです。

表にしてみました。

章立て 日時 場所 登場人物 主な出来事
1 2016年8月3日 築地日本館センター研究所 夏目・羽島 がん消滅事件発生
2 2006年9月5日 本郷の東都大学医学部 夏目・羽島・西條 10年前。
西條が大学を辞任
3 2016年9月21日 浦安の湾岸医療センター 宇垣・柳沢・紗希 柳沢に初期がんが発覚
4 同日 湾岸医療センター 宇垣・柳沢 柳沢手術成功
5 2016年9月23日 築地の日本館センター 夏目・小暮 小暮麻里のがん治療
6 2016年9月28日 丸の内 大日本声明 森川・水島 小暮麻里に保険金支払い
7 2016年9月30日 築地 夏目・紗希
羽島・森川
飲み会
がん消滅4例の調査開始
8 2017年3月30日 霞ヶ関 独立行政法人
総合医薬品医療機器機構
柳沢・山岸祥子
山岸の娘
宇垣・榊原・山本
柳沢がん再発
9 同日 上野公園 森川・水島
紗希・夏目・羽島
お花見
救済者仮説の提唱
10 2017年4月7日 日本がんセンター 夏目・羽島 出来レース仮説の提唱
11 2017年4月8日 湾岸医療センター 宇垣・西園寺
佐伯
医療センターの野望
12 同日 阿佐ヶ谷 羽島邸 羽島・夏目
森川・水島・榊原
医療センターの
治療実績の実態解明
13 2017年5月18日 日本がんセンター 柳沢・夏目・羽島 柳沢へ協力を依頼
14 2017年6月9日 日本がんセンター 夏目・羽島 小暮のがん消滅の謎解明
15 同日 湾岸医療センター 宇垣・西條 夏目たちと接触を決意
16 同日 浦安 屋形船 夏目・羽島・西條 では西條との対決
17 2017年6月17日 浦安 宇垣・榊原・山本 西條誘拐計画と実行
18 2017年6月24日 夏目・羽島・紗希 その後の顛末
19 2017年8月19日 蓼科 西條・宇垣 がん消滅の真相
西條の動機

 

テレビドラマの公式サイトのあらすじは以下。

日本最高峰のがん医療を提供する日本がんセンターの呼吸器内科医・夏目典明(唐沢寿明)は、生真面目で誠実な性格で、同僚や患者にも評判が良い優秀な医師である。
一方、同僚の研究医・羽島悠馬(渡部篤郎)は、診察などの臨床を全くしない上に、他の医師を寄せ付けず一人で研究に没頭する変わり者で、院内でも浮いた存在。

そんな二人は高校時代からの親友であり、夏目は周囲が苦手とする羽島に対しても物おじせず、医師としての羽島の豊富な知識を買っており、何かと助言を求めることが多い。

夏目はこの日、自らが担当した末期がん患者のがんが消えたという謎について羽島に相談していた。
小暮麻里(柴本幸)という女性の患者で、肺にがんが広がる肺腺がんであった彼女は、夏目が担当した時点ではすでに余命が半年という状況で治る見込みはなく、生命保険の事前給付金も受け取っていた。
しかし半年後、麻里のがんはすべて消え去り、完全寛解したのだ。
夏目と羽島は、奇跡は起こらないと思いつつも、麻里のがん寛解について理由がわからず、頭を抱える。

一方、麻里のがん寛解について、不審だと感じた人物が他にもいた。
夏目、羽島の高校時代からの同級生で、生命保険会社の調査部に勤める森川雄一(及川光博)と、その部下・水島瑠璃子(渡辺麻友)である。
森川と瑠璃子は、麻里が生命保険に加入してから8ヶ月という早さでがんを発症した点、本人の収入の割合に比べて高額の保険に加入していたという点、そしてがんが完全寛解したという3つの点において疑問を抱き、保険金詐欺の可能性を夏目に糾弾する。

そんな中、夏目の患者がさらにもう一人、がんを克服する。
麻里と同じ末期の肺腺がんだった横山宗彦(みのすけ)も、生命保険の生前給付金を受け取ったのち、完治が不可能とされたがんが寛解したのだ。
不可解な完全寛解に警察までが麻里、横山の保険金詐欺を疑い、夏目はがんセンターから謹慎を言いつけられる。
納得がいかない夏目は、がん消滅の謎を独自に追うことに。
果たして、これは医学の奇跡なのか。それとも何者かの陰謀なのか。

さらには殺人事件まで発生し、警察から追われる身となった夏目は、この事件の背景にある新進気鋭の病院の存在に気づく。
それは、フリーライターをしている夏目の妻・紗季(麻生久美子)が調べている病院・湾岸医療センターだった。
事件を追う夏目と羽島の前に現れた湾岸医療センターの医師・宇垣玲奈(りょう)。
そして、その背後には夏目が行方を追い続けていた恩師・西條征士郎(北大路欣也)の影が見え隠れする。
果たして、事件の全貌には何が隠されているのか──。がん消滅の謎とは──。

http://www.tbs.co.jp/gan_shoumetsunowana/story/

 

要するに、なぜ、がんが消えたのか?

誰の仕業?

と謎を追っている間に、さまざまな陰謀や事件に巻き込まれていくというストーリーですね。

息をもつかせぬ展開です。(ドラマ版だと3時間です。)

 

がん消滅の罠~完全寛解の謎、原作ネタバレは?

ここからは原作ネタバレです!

ラストもわかっちゃうので、ここから先は知りたくないひとは読まないでくださいね!

 

手っ取り早く結末を知りたい方は、こちらをどうぞ↓

がん消滅の罠ドラマ感想と結末は?寛解のトリックをネタバレ解説!

 

出だし:がんが消えた理由は双子のトリック!

物語は2016年8月3日の築地から始まります。

書き出しはこんなふうに始まります。

「殺人事件ならぬ活人事件というわけだね」

ディスクを挟んで相対する羽島悠馬は人差し指で金縁眼鏡を直すと、自分の研究室に勝手に持ち込んだイタリア製の皮張り椅子の上で楽しそうに細身の体を震わせた。

「なんだって?」聞き慣れない言葉を耳にして夏目典明は聞き返した。

「君は頭だけじゃなくて耳まで悪いのかい?」

 

余命半年の患者のがんが消えたから、活人。

 

末期の肺がん患者の江村理恵(35歳)は、夏目が提案した、延命目的の抗がん剤治療を拒否しました。

そして慈恩会というあやしげな新興宗教の自然食品による療法に切り替えました。

その3カ月後、再び夏目のところ受診したときには彼女の病巣はきれいさっぱり消えていました。

 

夏目はがんが消えた理由がわからないままに、新興宗教の宣伝に利用されてしまったことに怒りを覚えます。

そして、友人であり天才である羽島の研究室を訪ねてきました。

 

なぜなのか理由が分からない夏目に対して、羽島はその謎をあっさりと説いてしまいます。

これはct画像のトリックだ。

 

「この胸部ct画像作るとき、画像スライス厚を薄めに設定してるでしょ?これだと細かすぎて気づきにくいんだよ」

「騙されたと思って10 mmで画像作り直してもらいなよ。そしたらきっと自分が騙されていた事に気づくから。それでも気付かなければどうしようもないけど」

 

このトリックは、双子をつかったものでした。

治療前はがん患者の江村理恵のCT画像。

治療後は、双子の姉妹が訪れてCT画像を撮ったものでした。

しかし、がん消滅のトリックは、まだ序章にすぎませんでした。

 

西條と夏目の関係は大学の指導教官と弟子

序章が終わり、物語は10年前にさかのぼります。2006年。東都大学医学部。

夏目は、指導教官である西條征士郎のもとで学ぶ研究員。マウスを使った抗がん剤研究をしています。

データ解析が終わり、新しい抗がん剤の効果をみたいと夢中の夏目。

データをまとめた夏目は西條教授のもとへ。

すると、扉の向こうから口論をする怒鳴り声が聞こえます。

学部長と事務長が、西條教授の部屋に来ていたようでした。

夏目はほとぼりのおさまるのを待って、部屋に入ると、西條は変わらぬ様子で応対します。

 

夏目は西條教授の部屋にあるホワイトボードに目を留めます。

そこには「ネオプラズム」「救済!」「TLS」などの違和感を覚える言葉が並んでいます。

ネオプラズムとは、新生物=腫瘍という意味です。

マウスの実験データに目を通した西條は結果に満足します。

ただし、TLS=腫瘍崩壊症候群のリスクには気を付けろと、意味深な言葉を残します。

 

データについての話が終わると、西條は夏目に、今年度で教授職を辞する考えを伝えました。

さきほどの口論は、それが原因だとも。

「やめてどうするんです」との夏目の質問に、西條は

「医師にはできず、医師でなければ出来ず、そしてどんな医師にも成し遂げられなかったこと」をすると述べます。

 

宇垣麗奈と西條の関係は湾岸医療センターの女医と理事長

舞台は再び10年後に。浦安にある湾岸医療センターです。

呼吸器外科医の宇垣麗奈は、柳沢昌志という厚生労働省の官僚のがん治療にあたっています。

湾岸医療センターの最重要ミッションの1つは、富裕層や官僚といった社会的影響力の大きな人々に医療サービスを提供することにあります。

柳沢の手術を無事に終えた宇垣。しかし、その表情は暗い。

「自分たちが行っていることに誇りを持っている。 自分たちは正しいことをしている。でも、それは明確な犯罪行為でもある」

宇垣は何をしているのか、謎が深まります。

 

宇垣は、「先生」の依頼により、とある調査をしています。

それは、治療にあたりながら、亡くなった先生の娘の体内に残存していたDNAの主を探すこと。

そして柳沢の治療が縁となって、厚生労働省の職員全員の定期健康診断を受注することに成功しました。

さらにDNAが集められるというわけです。

それを先生は「救済計画」とも呼んでいます。その先生とは、あの西條教授なのです。

 

またがんが消滅! 小暮麻里は経済的弱者の一般人

舞台は夏目と羽島のいる日本がんセンターへ。

小暮麻里という肺腺がん患者の治療にあたることになった夏目。

新薬による治療を提案し、小暮は受け入れます。しかし完全寛解の確率は5%

小暮は、死亡保険金を生前に受け取れる特約に入っています。

「うちは母子家庭で、娘に障害があります。お恥ずかしい話ですがあまり経済的に余裕がないものですから……」

名目上は、がん治療の医療費をそれによって賄うということなんですね。

そういう制度は「リビングニーズ特約」と呼ばれます。

 

森川と水島の関係は生命保険会社の調査員で課長と部下

 

森川は、夏目・羽島との友人。

夏目の病院から、またリビングニーズ特約支払い後のがん寛解が起こったと聞かされます。

最大3500万円の支払いが、たてつづけに4件起こったことを不審に思った保険会社は調査に乗り出します。

保険会社の森川は部下の水島が調べますが、どうも病院にも患者にも怪しいところがありません。

先ほどのように、保険金を治療や生活のために使おうとしている。詐欺的な香りはまったくしません。

夏目は不正を否定しているし、森川もそれを疑いません。

羽島は「がん保険を利用した詐欺だ」と予想をします。

しかし、どうして自由自在にがんを発生させたり、消滅させたりできる?

という疑問は、誰も分かりません。これが物語の大きな謎の1つですね。

これには物語の中でいろんな推理や仮説が提出されます。

 

では、ポイントを3つに絞って、ネタバレ最後まで行きます。

 

がん完全寛解の真相1:救済者仮説

これは、水嶋(まゆゆ)の説。

夏目たちは、湾岸医療センターの理事長(先生)が西條であることを知ります。

彼らはセンターで全く新しいがん治療を生み出したかもしれないと予想します。

そして先の小暮麻里のような経済的な弱者を「救済」するのが目的だ、と水嶋がつぶやいたのです。

生命保険に加入して、リビングニーズ特約をつける。

そして末期がんの診断をして保険金の振り出しを受けたら、がんを寛解させる。

 

しかし、先にも述べたように、湾岸医療センターの最重要ミッションの1つは、富裕層や官僚といった社会的影響力の大きな人々に医療サービスを提供することにあります。

湾岸医療センターは、救済者仮説によって行動しているわけではない。

なので救済者仮説は違うだろうと、夏目と羽島は考えます。

では、一体何が目的なのか?

 

まゆゆの演技力についてはこちらで考察してみました。

がん消滅の罠で渡辺麻友のドラマ演技評価は上手いか下手か?ミュージカルのアメリ主演で急成長を期待?

2018.04.02

 

がん完全寛解の真相2:出来レース仮説

 

「出来レース仮説」は羽島の説。

 

  • 早期ガンが見つかった患者の患部を外科手術で切除。
  • そのがんを培養して、抗がん剤を試します。
  • そして著効する抗がん剤があった場合,がん細胞を改めて患者に注射します。(元々自分のがん細胞)

 

そうやっていわばがんを人工的に発症させて、相性のいい抗がん剤を利用してがんを消滅させるという手順。

なので、出来レース仮説。

そして湾岸医療センターのメリットとして、患者に何らかの見返りを求めてると予想します。

 

これはラストで、「半分は当たっているが、もう半分は間違っている」と言われます。

 

果たして真相は?

 

がん完全寛解の真相3:年収や職業で再発率が異なる

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これは、森川と水嶋が統計によって見つけた事実です。

湾岸医療センターのがん実績に不思議な特徴が浮かび上がりました。

 

  • 年収が高いほど、再発率が高い
  • 社会的影響力が大きいほど、再発率が高い

 

この2点です。

たとえば小暮麻里のような経済的弱者は、がん再発率が極めて低い(他病院と有意差が見られない)。

これが水嶋が思いついた救済者仮説にあたりますね。

 

一方、柳沢正志(厚労省官僚)や榊原一成(裏社会幹部)のような、年収が高く社会的影響力の大きい人物は、初期のがんであっても再発する確率が極めて高いことが分かりました。

 

こんなこと、ふつうはありえません。湾岸医療センターが、がんをコントロールできるとしか思えない。

でもどうやって?

夏目と羽島が予想したのが、先ほどの出来レース仮説だったのです。

 

果たして真相は?

 

なぜがん細胞が消滅する?理由とトリック

小暮麻里の治療に当たる中で、夏目と羽島は急速に事実をつかみはじめます。

小暮の体内にあるがん細胞は、小暮のものではなく、他人のがん細胞であることがわかりました。

 

ふつう、他人のがん細胞を注入しても,拒否反応が起こります。

ウイルスや異物と同じです。たんぱく質を原料とする免疫細胞(NK細胞など)がやっつけてしまいます。

いったいなぜ小暮の中に他人のがん細胞が生きている?

森川や夏目の妻とともに真相を突き止めていきます。

 

小暮は湾岸医療センターでアレルギー治療を受けていました。

そこで、なんと免疫抑制剤が処方されていたのです。

つまり彼女は特定の異物(がん細胞)に対する免疫力が低下しているわけです。だから急速にがんが進行します。

裏を返せば、当の免疫抑制剤の投与を中止すれば、体内の免疫システムを正常に戻り、他者のがんは生きていけなくなります。

たったそれだけのことで、がんを発生させたり、消滅させたりできたのです。

こうして、トリックを見破った夏目はかつての恩師西條とコンタクトをとります。

 

夏目と羽島が西條と対決する

西條は夏目の連絡に返事をして、浦安の屋形船で会うために一席を設けます。

(関連記事)ドラマがん消滅の罠に出た屋形船のロケ地と場所はどこ?格安貸切の感想まとめ

 

夏目・羽島によって真相を見破られた西條ですが、自分が仕組んだこととは認めません。

しかし、娘が亡くなった話を、2人に打ち明けます。

 

西條の娘、恵理香が暴行によって亡くなったこと。

そして恵理香の体内から、なんと羽島のDNAが検出されたことを話します。

動揺した羽島ですが、彼は決して暴行などはしていませんでした。

彼らは恋人同士で、さらに娘の恵理香は偽名を名乗っていて、羽島は西條の娘であることを知りませんでした。

恵理香は、羽島のDNAが持つがん細胞が原因で命を落としたのでした。

 

「自分が羽島のせいで病気になったと父親(西條教授)が知ったら、羽島の将来が閉ざされてしまう」

そう考えた恵理香は、父親である西條にウソをついたのでした。

 

それを西條から聞かされた羽島は、嗚咽して涙をながします。

屋形船から降りた3人は夜道を歩きますが、その時、湾岸医療センターの宇垣たちが、西條を誘拐します。

あっという間の出来事で、夏目と羽島はどうすることもできませんでした。

1週間後、西條は遺体となって発見されます。

 

西條の娘恵理香の死因は? なぜがんになった?

なぜ、羽島のDNAが原因で、恵理香は亡くなったのでしょうか?

羽島はがんになったことはないのに、なぜ?

 

それは、胞状奇胎という病気が理由でした。

「胞状奇胎は絨毛組織を含むのだが、これは絨毛がんになる可能性を秘めている。ほとんどの妊娠でも絨毛癌の危険はあるが、胞状奇胎では絨毛がんになる危険性が高いんだ。さっきもいったように全胞状奇胎では精子のDNAだけで発生が進む。つまり、全胞状奇胎から絨毛がんに進展すると、そのがんは精子由来のDNAだけを持つことになる」

ああーーー、わけわからないですね(笑)

 

つまり、羽島の子を宿した結果、異常妊娠になってしまい、不幸が重なってがんになってしまったということです。

 

西條の真の目的 妻の不貞の犯人探しと復讐

 

こうして湾岸医療センターによる一連のがん完全寛解の事件は幕を閉じたように見えました。

 

しかし西條は命を落としたように見せかけて、じつは、西條は生きていました。すべて宇垣麗奈たちが仕組んだトリックでした。

 

代わりに亡くなったのは、東都大学の事務長。西條の目的は、娘の暴行犯を捜すだけではありませんでした。(途中で、娘が嘘をついたと気が付いた)

じつは、娘恵理香が亡くなったさい、DNA鑑定をしたとき、恵理香が自分の子供ではないことがわかりました。

つまり、妻が夫ではない相手の子どもを産んでいたのが判明しました。

なぜ? その理由は、西條が若いころ、ボランティアとして精子バンクに提供したことが、妻の中で許せない出来事になっていたから、というものです。

そして、西條は、浮気相手を探していました。妻の活動範囲は狭く、それが東都大学の事務長であることが分かりました。

彼に復讐することが、湾岸医療センターでの真の目的だったのです。

 

出来レース仮説は間違い! 結末で明かされるがん消滅トリックの真相は?

出来レース仮説は、本当の真相ではありません。

 

出来レース仮説では、いままでの抗がん剤が効かないがんが出てきたらお手上げという、不完全な方法です。

湾岸医療センターでのがんコントロールはもっと簡単で単純なものでした。

原作から引用します。

確実にがん細胞を殺すために、宇垣たちは遺伝子組み換え技術を用いて、がんに自殺装置を組み込んでから患者の体内に戻していた。 自殺装置はポナステロンAという昆虫のホルモンに似た化学物質が体内に入り込むと、複数の自殺遺伝子のスイッチが入るようにデザインされたものだ。有力者に脅迫を行うためには、木暮万里たち救済対象者に行ったような、免疫抑制剤を用いた間の救済救済解除による方法は利用しにくい。

難しいですね(笑)

簡単に言うと、以下です。

 

  • 柳沢のような初期がんを手術で切除する
  • 切除したがん細胞を培養。遺伝子組み換えを行なう
  • この遺伝子組み換えがん細胞は、ポナステロンAを投与すればすぐに消滅する
  • 投与と投与中止を繰り返して、末期がんから完全寛解まで病態を操れる
  • 湾岸医療センター以外ではもちろん治せない
  • 患者はがんの苦しみがツラいので、湾岸医療センターの要求を呑まざるを得ない

 

これが、湾岸医療センターのがん消滅のトリックの全貌です。

 

原作ラストシーン

原作のラストシーンは、別荘にいる西條と宇垣麗奈です。

「階段を上ってくる足音が聞こえてきた。この別荘に今いるのは自分(宇垣玲奈)と先生だけだ。

いや、少なくともあと数ヶ月はこの別荘で2人きりで過ごすのだから、その間だけでも先生と呼ぶのはやめよう。

開け放たれたドアから敬愛の対象がひょっこりと顔をのぞかせ、人懐っこそうな笑みを浮かべた。

「おはようございます。今日も良い天気ですねぇ」

宇垣はとっておきの笑顔を返した。

「おはようございます。とても良い天気ですね、お父さん」

 

最後が、衝撃でした。

じつは、宇垣麗奈は、精子バンクに提供した西條のDNAを持つ子供だったのです。

 

唐沢寿明主演のスペシャルドラマ。医療×バイオレンス

あまんじゃくのネタバレと登場人物相関図。原作小説のあらすじは?

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まとめ 原作は最後の一行の意味に震える!

 

岩木一麻『がん消滅の罠~完全寛解の謎』の原作ネタバレ、あらすじをご紹介しました。

 

「衝撃的なラスト」なんていうふうに本の帯にもありましたし、

「このミステリーがすごい」の選者のコメントも、こんなふうにありました。

 

「読む者を迷宮に誘う構造美の素晴らしさは、特筆に価する。おまけに、デザートとして、ラスト一行の驚愕を添えるという、得も言われぬぜいたくさ」

ちょっときざな文体や表現が気になりますが(笑)

 

ちょっと色々と無理のある設定だったり、?? と首をかしげるような物語の進行もあったりします。

 

イマイチなところは

  1. 恵理香の死因が難しすぎる
  2. 佐伯・西園寺といった湾岸医療センターのその他の医者たちの役割がよく分からない
  3. 西條の妻が不倫する理由に共感できず。精子バンクに精子を提供しただけで恨むの?

などですかねー。

 

ですが、ドラマも含めて、非常におもしろい作品です。

ドラマでは、さらにストーリーが洗練されていますから、ドラマには期待大ですね!

 


いや~「がん消滅の罠」ドラマ面白かったですね。
それにしても、唐沢寿明さんは医者姿が似合いますね。

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