日本の近代化、外国文化の受け入れを考えることは、
「なぜか日本で西洋の文物を扱う」
という根本的な疑問を考えるうえで、有益だと思う。
初めて読んだ思想書は新渡戸稲造の『武士道』だった。
非常に興味深い本を3つ。
これらの本は、研究の成果をわたしたちに教えてくれるだけではない。
わたしたち自身のあり方・生き方を反省させ、
自分はどう生きるのかを考えさせてくれる。
どれも思想の本。
丸山真男『日本の思想』(ふるい本)
日本の伝統思想(神道)には基軸がなく、
外来思想である仏教・儒教・西洋哲学を無防備に受け入れた。
その結果、思想の雑居状態になった。
古賀勝次郎『東西思想の比較』(すこしふるい本)
丸山真男の指摘は正しい。
しかし逆に問えば、
「なぜ日本の思想は、基軸もないのに発展し、近代化に成功したのか?」
という疑問に答える。
納富信留『プラトン 理想国の現在』(あたらしい本)
プラトンの主著『ポリテイア』は戦前、
『理想国』という表題のもと、
学者のみならず、広く一般人にも知れ渡っていた。
プラトンの『理想国』はいかに読まれたか?
また同時に、戦前の国家主義のイデオロギーとどう関わったのか?