【難しい小説の読み方】半分の読書時間で深い理解ができる3つのコツ

あなたは「小説が読めない」と悩んでいませんか?

  • 実用書・エッセイなど、読みやすい本は読める
  • けれども小説は内容がダラダラして最後まで読めない
  • 退屈な話が続くとすぐ飽きる
  • 周りから小説が読めないことをバカにされる
  • 子供っぽいと言われる
  • 周りは村上春樹の新作の話などしていてすごいと思ってしまう
  • 自分をバカだなあと思ってしまう

小説を読むのは結構面倒くさいものですよね。

はい。実は当サイトでは、読書が苦手な方に小説は全くお勧めしていません。


(関連記事)読書嫌いが1ヶ月で直る!頭の良い人が自然と行う「本の読み方・選び方」

「実用書は読めるんだ。それでも小説を読んでみたい」

と思うあなた。
大丈夫です。

これから紹介する3つの方法を使えば
「どんな小説が苦手な方」でも、
あっという間に小説を読み込むことができます。

しかもきちんと内容も楽しめて、頭に残ります。

小説を読むのには、とても「大切なポイント」があるんです。

でもおそらく小説を読んでいる方の9割以上は、このポイントを知りません。

つまり、この方法を身につけてしまえば、あっと言う間に「小説読みのプロ」になれます。

まわりの文学談義なんか、おままごとに聴こえますよ。

そんな秘密の方法を伝授しましょう。

方法以前:本選びの手引き=今まで読んで面白かった作家の別作品を選ぶ

これはまだ秘密の方法の本体ではありません。
最初の本選びの段階です。

小説は最初の本選びが一番大変です。

  • ハズレをつかむと、つまらない。
  • かと言って、小説ほど当たり外れがわからないジャンルもない。
  • 決定的な基準がないから、いつまで経っても選びきれない。

芥川賞作品とか、本屋大賞なんか、別におもしろくありません。
多分に話題性とか、商業的判断が含まれています。

そういえば以前、東京新聞の投書で、こんな興味深いご意見がありました。

「異議が薄れる本屋大賞受賞」

4月ベテラン女性作家の恩田陸さんが本屋大賞を受賞した。
それ自体はおめでたいことだが、直木賞を受けた同じ小説の受賞でした。

相当優れた面白い作品であれば異論はありません。
しかし、これでは直木賞に追随する形で、本屋大賞も受賞されたように見えます。

本屋大賞は、全国の書店員からのアンケートで選考されます。
それが

「別の文学賞を受けた作品と本屋大賞作品が重なるケース」

ここ数年、とても目立ちます。

そもそも本屋大賞と言うのは、

– 出版不況で小説の売れ行きが悪い
– それを改善しようと設けられた大賞のはず

すでに評価もされ、売れている新刊小説を対象に選んでは「意味がない」のでは?

書店で働く方々も、内心そう思っているのではないでしょうか?

なるほどと思いました。

ということで、小説選びと言うのは、基本的には「自分の好みを基準にする」しかないのです。

じゃあ具体的にはどうやって、自分の好みで選ぶのか?

それは「好きな作家の別の作品を読む」

これが一番手っ取り早くてハズレがないです。

むしろ外れだったらラッキー!

「この作品は面白かった。
けどこの作品はハズレだね」

と語れるようになります。

もちろん、他人からお勧めを聞いてもいいです。
その時もポイントが。

「聞く人を選びましょう」

  • あなたの好きな人とか
  • もっと仲良くなりたい人

そういう方へ。おすすめを聞いたら良いのです。
はっきり言うと、他人の小説のおすすめなんか、それほど意味があるものではない。
(だって人それぞれの好みだもの)

むしろおすすめの本を聞くことで「その方とのコミュニケーションを図ること」

こちらのほうが重要です。

「誰かにおすすめを聞く」というのは
「その人と仲良くなることを目的にする」

そう思うと、色々スムーズです。

お待たせしました。
次から本題です。

これからご紹介する方法とは「小説を読み飛ばすスキル」です。

方法その1 つまらなくなったらそのページを飛ばす

読んでいて「つまらないなあ」と感じたら、そのページを飛ばしてしまいましょう。

「えー!」と思われるかもしれません。

ここで小説の構成について、簡単にご説明を。

小説というのは3つの部分に分かれています

  • 説明
  • 対話
  • 描写
ポイント対話は、人間同士が会話をする部分。
説明は、作家が読者のために物語を説明するナレーション部分。
描写は、その瞬間の感情や風景の切り取り。物語と直接関わらないけど、そのシーンの印象を強くします。

この3つに分かれています。

だいたい小説というのは「対話」の部分(カギカッコでくくられた部分)

ここが楽しいわけですよね。

だから、対話以外の「説明の部分」が多い作品とか。
そういうところで「つまらないな」と感じたら、飛ばしてしまって結構。

もちろん説明や描写でも楽しい部分はあります。
その場合は、読んでもかまいません。
むしろ「スラスラ頭に入ってくる」でしょう。

  • 「つまらないな」
  • 「どうでもいいな」

と感じる説明のところは、あっさり飛ばしてしまう。
それでも全然内容は頭に入ってきます。

ちょっと分からなくなっても、会話だけ見てれば、だいたいわかります。

方法その2 面白かった箇所のページをはしょる

「小説を読み飛ばす」なんて、知らなかった方には、衝撃的かもしれませんね。

つまらないところを読み飛ばす。
と同時に「面白いところ」に印を付けていきましょう。

一番簡単なのはページの角をおること。
どんどん折りましょう。
本の上端がアコーディオンのようになっても大丈夫。
面白い証拠です。
折るほど楽しくなります。

それに折るだけなら、あとで直すこともできます。

付箋紙でもいいですが、読書が中断されるので、あんまりおすすめしません。

ちょっと高い本で、本をきれいに保ちたいなら、付箋がいいですね。
(ちなみに、図書館の本に付箋紙を貼るのはだめですよ。のりが付着して本が傷みます。)

さて、この2つの方法を併用すれば、「ものすごいペース」で小説が読めていきます。

5分で10ページくらいは読めていきますよ。
早ければその倍くらいのスピードでいけます。

方法その3 最後までたどり着いたらもう1度読む

「読み飛ばす」
「印をつける」

この方法で、圧倒的なスピードで読書ができたと思います。
おそらく早ければ1時間くらいで、300ページの文庫本が読めてしまうでしょう。

そのスピードで読み終えてしまって、頭に何か印象に残りましたか?

  • 「楽しかったな」
  • 「つまらなかったな」

どちらかの印象は残ると思います。

ここでつまらなかったら、
もう「その本はつまらない」ということで片付けてしまってもOK。

「読み飛ばすからだ!」
「拾い読みしておいてつまらないとは何ごとだ!」

お叱りの声が聞こえます。

確かに、どんな本でも、よく読んだら面白い箇所は見つかるとは思います。

だけどまぁ、「そこまで細かく時間を使って読みたいかどうか?」

「あなたにとってその本は、大量の時間をかけて読む価値のある本か?」

ここは、あなたの判断です。

ちょっと脱線

似たようなお怒りの声に、

**「アニメを倍速で見る奴ゆるせない!」**

というものがあります。

アニメの細部を楽しめる方はうらやましいです。
でもアニメファンの全員が全員、絵柄まで研究したいわけではありません。
(脱線終わり)

「こんな飛ばし読みでも面白いなー」
という印象が残る本もたくさんあります。

そんな時は自然と、
「もう少し細かく読んでみたいな」
と感じるものです。

そしたらまた、改めて再読すれば良いのです。

本は最初に読むよりも、2回目に読んだ方がはるかに「内容理解も速度も充実して読める」もの。

要するに「小説を読み飛ばすスキル」とは、

「早い段階で初回の読書を終えてしまうこと」

「早く、深く読む」

小説を読み飛ばすスキルはそれを短期間で実現する、魔法のツールなのです。

小説を読み飛ばすと言うと

「そんなことして何が面白いの?
筋が分かんなくなってつまらないじゃない?」

と思われるかもしれません。
でもそんなことありません。

筋だけを追うのが小説の読み方ではないのです。

この辺りのことは夏目漱石が『草枕』で実験していることでもあります。

(関連記事)筋を読まずに小説を読めるか?『草枕』におけるプロット無視の読書法

そして読み飛ばすスキルというのは、
完全にあらすじを、ストーリーを読むのを放棄しているわけではありません。
ストーリーをたどりつつ、細かい説明や描写を省きながら読むということです。

その辺りの細かいことは、2回目以降にじっくり読めば良いのです。

まとめ

「小説を読むのが苦手」と悩むあなたに
「小説が誰でも早く深く読めるようになる魔法の方法」についてご紹介しました。

  • つまらなかったらそのページは飛ばす
  • 面白かったページは角を折って印をつける
  • 読み終えて印象が良かったらもう一度読む

この3つです。
この3つの方法を実践すれば、あなたは圧倒的な「読書スピードと理解力」を身に付けられます。

他人に感想を求められても、スラスラと答えられます。

だって面白かった部分には、印をつけているのですから。
印をつけると、わりと記憶ができるものです。
本はどんどん使い込んでいきましょう。

またこの「小説を読み飛ばすスキル」
ほかのどんなジャンルの本にも応用できます。

あなたがこの3つの読書法を身につければ、もっと難しい本もスラスラと抵抗なく読むことができるでしょう。

高等遊民のnoteの紹介

 

noteにて、哲学の勉強法を公開しています。

 

現在は1つのノートと1つのマガジン。

 

1.【高等遊民の哲学入門】哲学初心者が挫折なしに大学2年分の知識を身につける5つの手順

2. 【マガジン】プラトン『国家』の要約(全10冊)

 

1は「哲学に興味があって勉強したい。でも、どこから手を付ければいいのかな……」という方のために書きました。

5つの手順は「絶対挫折しようがない入門書」から始めて、書かれている作業をこなしていくだけ。

3か月ほどで誰でも哲学科2年生レベル(ゼミの購読で困らないレベル)の知識が身につきます。

3か月というのは、非常に長く見積もった目安です。1日1時間ほど時間が取れれば、1ヶ月くらいで十分にすべてのステップを終えることができるでしょう。

ちなみに15000文字ほどですが、ほとんどスマホの音声入力で書きました。

かなり難しい哲学の内容でも、音声入力で話して書けます。

音声入力を使いこなしたい方の参考にもなると思います。

 

2はプラトンの主著『国家』の要約です。
原型は10年前に作成した私の個人的なノートですが、今読んでも十分に役に立ちます。
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