ちいさな英雄の感想とネタバレ・あらすじ。面白いのかつまらないのか評価は?

ポノック短編劇場「ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間」を見てきましたので、感想とネタバレです

 

最初にあらすじを説明して、そのあとネタバレ感想ですね

3作品あります

  1. 『カニーニとカニーノ』監督:米林宏昌
  2. 『サムライエッグ』監督:百瀬義行
  3. 『透明人間』監督:山下明彦

 

どれも15分~20分くらいで、全部で55分くらいの短編映画です

なので1800円ではなくて、1300円で見れたりします(劇場によりますが)

 

小さな英雄のあらすじとネタバレ

小さな英雄のあらすじとネタバレをご紹介します。

ポノック短編劇場は、3つの短編で構成されています。

 

『カニーニとカニーノ』のあらすじとネタバレ

『カニーニとカニーノ』のあらすじとネタバレです

 

渓流の底で静かに暮らすサワガニの兄弟がいました。

兄のカニーニと弟のカニーノです。

ある日嵐が渓流に訪れます。

カニーノは嵐のせいで飛び出してしまいますが、父さんガニは何とかカニーノを助け出します。

しかし、その代わりに父は川下へと流されていくのでした。

サワガニ兄弟は、父を探すため、初めて旅に出ることを決意します…。

 

『サムライエッグ』のあらすじとネタバレ

『サムライエッグ』のあらすじとネタバレです

 

小学生のシュンは、生まれてからずっとたまごアレルギーです。

これはシュンの大きな悩みなのですが、それにもめげず彼は今日も元気に学校へ通います。

母が外出中のある日、シュンはうっかりたまご入りのアイスクリームを食べてしまいます。

その直後、シュンの体に異変が…。

 

『透明人間』のあらすじとネタバレ

『透明人間』のあらすじとネタバレです

 

いかにも年季が入っているといった風のボロアパートに、一人の青年が暮らしていました。

彼はいつも通り身仕度をして家を後にします。

しかし、外に出た彼は、周りから一切気にかけられません。

自動扉もコンビニのATMも彼を認識しません。

なぜなら、彼は透明人間だったのです。

いつしか彼の身体は重力からも気づいてもらえず、徐々に空へと舞い上がっていきます。彼はこのまま消え失せてしまうのでしょうか…。

 

小さな英雄の感想とネタバレ。結末は?

 

『カニーニとカニーノ』の感想とネタバレ。結末は?

1本目の「カニーニとカニーノ」は、カニーニとカニーノの兄弟が弱肉強食の自然の中で自立していく話です。

見所は、映像の美しさです。特にアニメとは思えない水の表現が素晴らしいです。

登場人物は、全員セリフをしゃべりません。

登場人物の身振り手振りから心情をイメージしなければならないため、想像力を掻き立てられる短編です。

 

『サムライエッグ』の感想とネタバレ。結末は?

2本目の「サムライエッグ」は、食物アレルギーをもつ少年が母親の愛情を通して、自らのアレルギーと向き合っていく話です。

見所は、あまり見たことない「アニメの線」表現です。

特に主人公の少年の母親がダンスをするシーンは、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」や「ホーホケキョ となりの山田くん」を彷彿とさせました。

また、乳製品を食べてしまってアナフィラキシーになってしまったときの緊張感は怖さすら感じます。

 

『透明人間』の感想とネタバレ。結末は?

3本目の「透明人間」は、誰にも見られることのない、知られることのない透明人間の孤独を描いた話です。

「この作品において小さな英雄とは誰なのか?を考えながら見ると感動すると思います。

私はアニメで透明なものを描くということ自体あまり見たことないので、新鮮な映像体験が見所の一つだと考えます。

 

「透明人間」は何気ない日常を描いている

と思ったら、その中に潜む緊張感がむくむく出てきて、この表し方は見事だと思いました。

あと、重力がなくなっていく感じがうまく出ていましたね。

ちなみに消火器のたすき掛けなんて初めて見て思わずクスってしました。また、エンドロールでも笑わしてもらいました。

 

ちいさな英雄の評価は面白い?つまらない?ネタバレ感想

3本の短編で共通しているメッセージは「体験による成長」だと感じました。

3本全部で54分ということで、テンポも良く、非常に見やすいです。

 

カニーニとカニーノの評価は面白い?つまらない?ネタバレ感想

「カニーニとカニーノ」では、両親がいない兄弟が2人だけの状況で過ごすことで、子どもから青年に成長していきます。

「カニーニとカニーノ」はともかく水の映像が綺麗な作品でした。

小学校の国語の教科書に出てくるクラムボンが頭をよぎり、これはその現代版冒険映画になっていますね。

喋りが全くないのに、兄弟愛や親子愛に目頭が熱くなり、最終的に子供の自立がテーマだったのかなとおもいました。

 

サムライエッグの評価は面白い?つまらない?ネタバレ感想

「サムライエッグ」では、食物アレルギーという治せるか治せないか分からない得体の知れないものを受け入れていく主人公の成長を描きます。

「サムライエッグ」も子供の成長がメインテーマでしたね。

アレルギー持ちの子供の辛さが、伝わってきます。

この科学や医学が発達した世の中で、こんな食品アレルギー、いい加減撲滅させる薬ができてもおかしくないと思うのですがどうでしょう?

ちなみに尾野真千子さんの大阪弁が、抜群にうまくて感動しました。

 

透明人間の評価は面白い?つまらない?ネタバレ感想

「透明人間」では、自分の存在意義を見いだすまでの成長を見ることができます。

私が一番好きなのは、「透明人間」です。

主人公は普通に働いているし、バイクに乗っています。

ですが、主人公は自分の居場所がないと感じています。

この短編の主人公は物語終盤で交通事故に遭いそうになる赤ん坊を救います。他者を救ったということが自信になり自分を見いだしていくのです。

この話、主人公が透明人間であるということ以外は私たちと生活が全く同じだから怖いと思いました。

私たちにも起こりうる話です。実際に自分の居場所がないと感じている現代人は多いのではないでしょうか。

「透明人間」の映画の世界観は、約20分の短編映画ではとても表現しきれないので、今度はぜひ長編ものにしてもう一度発表してもらいたいですね。

それくらい面白かったです。

まとめ 小さな英雄たちの感想とネタバレ

一番最初にスタジオポノックが短編作品を公開すると聞いたとき、「賢いな」と思いました。

短編作品は、脚本的にもアニメ表現的にもチャレンジングなことがしやすいからです。

それに、鑑賞する側からしても「面白くないな」と感じてもすぐ終わるのでありがたいです。

今後、若手のアニメ演出家の登用も行って、宮崎駿監督、高畑勲監督に匹敵する人材を育てていって欲しいと願います。

 

 

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