細田守の作品に必ず入道雲が出てくるのはなぜだろう?
「細田守作品の入道雲を見ると夏の到来を猛烈に感じる。」
「細田守の作品の入道雲も見ると夏が来たんだなって思う」
「細田守監督作品って夏の入道雲がかっこよく描かれてて「夏」って感じがいいんだよねー」
(Twitterより)
夏の到来を感じさせる、細田守が描く入道雲。
美しく、圧倒的な存在感を放つその姿には思わず見入ってしまいます。
※高等遊民は過去にこんなツイートをしてます
細田守の本質。時をかける少女からバケモノの子まで、全ての作品に共通し、ヒットの理由であり、ぼくらが絶賛してしまう、ある一つの仕掛け。これを使えば、たちまちおもしろくて感動して心の琴線に触れる作品になる。それこそが、入道雲だ。
— Master Neeton@哲学の高等遊民 (@MNeeton) 2015年7月25日
細田守の作品に必ず入道雲が描かれているのはなぜでしょうか?
青空にモクモクと広がるダイナミックな入道雲には何か意味があるのでしょうか?
細田守の作品の象徴ともいえる入道雲について、画像を交えて検証してみましょう!
下記クリックで好きな項目に移動
細田守作品の入道雲一覧
時をかける少女での入道雲は
今週の金曜日は🎥🎦🎬時をかける少女
この入道雲好きなんだよなぁ(๑^ ^๑) pic.twitter.com/VDxtec7SCn— らびゅ🐻🌻🐯ŁØνЁ🐯🌻🐻 (@fuyugasukidesu) 2015年7月14日
主人公真琴と千昭、功介が3人で野球をするシーンの背景に、真琴が泣きながら学校の階段を駆け上がれば青空には入道雲が姿を現します。
千昭と真琴の別れのシーンで、夕暮れに向かって消えていく千昭の前方にも入道雲が描かれています。
タイムリープの残り回数が少なくなったことで自分にとって何が大事なのかということに気づき、千昭との別れを通して成長していく真琴の様子を入道雲が見守っているかのようです。
時をかける少女の考察まとめ
サマーウォーズでの入道雲は
明後日サマーウォーズだから、縁側のある家に憧れる人、縁側のある夏、縁側から入道雲みたい人、縁側で花札したい人が出てくるかもだろうから。
縁側のある家に憧れる人はぜひ↓
「縁側のある暮らしを紹介する本を出したい」https://t.co/fJHHEVL9gf pic.twitter.com/5gBB0uYbdj— 縁側ちゃん🌻 (@natsumi_285) 2017年8月16日
縁側から見える大きな入道雲を見ているだけで、セミの鳴き声が聞こえてきそうです。
主人公健二が得意の数学を武器に、陣内一族と一致団結して世界を救うべく戦うシーンでは、健二が力を振り絞り、パソコンのキーを叩こうと手を振り上げたその背後にも入道雲がどんと構えています。
必死に戦う健二の思いを象徴しているかのようですね。
おおかみこどもの雨と雪での入道雲は
2018/7/8 1:49:33。おおかみこどもの雨と雪 角川文庫 1円~ 細田守 角川グループパブリッシング 角川書店 22, 2012 Jun https://t.co/G3FwGorfH2 pic.twitter.com/dLaWFwnzwF
— kuri (@kurrpy) 2018年7月7日
姉の雪は人間として、弟の雨はおおかみとして、それぞれ違う道を歩むことを決めた姉弟と、二人の子供を守るべく強く生きる母。
木々の間から覗く入道雲が、大きな決断を前に揺れる三人の心を支えているかのようです。
作品中では例えばこちら。
小学1年生の雪が友達と遊んでいるところ
トカゲをつかまえて、女の子のお友だちはみんな逃げちゃいます
バケモノの子での入道雲は
そして、このシーンは感動と
鳥肌を頂きました←青空×入道雲
バケモノの子にも入ってました涙腺緩んだわ pic.twitter.com/hNgsUz6VUe
— かずや (@takahasi1997) 2015年7月11日
熊徹の広い背中と入道雲がぴったりと合っています。
「バケモノの子」の入道雲は、主人公九太の成長だけでなく、九太の父になるべく奮闘する熊徹の成長も見守っているかのように存在しています。
バケモノの子とインサイドヘッド。単に面白さや完成度なら後者が断然まさる。だけど長く記憶に残るのは前者だと感じる。バケモノの子にはぼくらの心象風景が描かれている。舞台が渋谷、中華街風の猥雑さは千と千尋のそれに近く、何よりも細田守作品にはすっかりおなじみの青い空に立ち昇る入道雲。
— Master Neeton@哲学の高等遊民 (@MNeeton) 2015年7月24日
未来のミライでの入道雲は?
\🎁映画チケットが当たる🎫/
この夏休み、あなたが気になる映画は何ですか❓ 映画.comでは、話題作のムビチケが当たるプレゼントキャンペーンを7/31まで実施中🎁
第2週は「#未来のミライ」 応募は①フォロー ②RTで結果がすぐ届く。詳細は👉https://t.co/oYAkft2Mym#映画のことなら映画com pic.twitter.com/TbuAsF7xXm
— 映画.com (@eigacom) 2018年7月9日
未来のミライでもきっと入道雲が登場するはずです!
一体どんなシーンで登場するのでしょうか?
楽しみですね!
小説版でも、「雲」という言葉はたくさん出てきます
謎の青年が登場する舞台の季節は、夏です。
そこではこんな一節が
「地平線の先まで白い雲がいくつも浮かんでいるのが見えた。根岸湾からの海風がそよいで、髪の間を心地よく通り抜けた。そのせいで、強張った気持ちが徐々にほぐれていくのがわかった」
さらにクライマックスのシーンでも、くんちゃんとミライちゃんは雲を見ます
「ツバメが大きく前に躍り出ると、上空をいくつもの雲がゆるやかに流れている景色が広がった。翼を傾けるツバメの後を追って下降していく。雲の下には、どこか地方の田園風景が、夕方の光に照らされていた」
(関連記事)未来のミライ原作小説のネタバレ感想!映画とあらすじの違いは?
まとめ 入道雲というシンボルの意味
細田守が描く入道雲にはこんな意味がありました!
入道雲がもくもくと成長していく様子
- 映画の主人公がささやかな一歩を踏み出し成長していく様子を象徴
さらに細田守が夏休みに映画を公開する理由があった!
- 夏休みに子供が冒険して、一皮むけて成長するということを映画で体現している
- 夏休みに映画を観ることは、作品が面白かったということだけではなく、子供たちの思い出になる
入道雲は人が徐々に成長していく様を表現していたんですね!
細田守が夏休みに映画を公開する理由にも納得です。
確かに私の幼少期の夏休みの思い出にも必ず映画の存在が有りました。
映画は夏の思い出を彩る大事な要素と言えます。
「夏場に人間は成長すると思う」
それが、細田守が入道雲を必ず登場させる理由だったのです
永遠と言えば、日本人は夏に永遠を感じやすい。
まず敗戦が夏だ。そして夏休み。青春。甲子園。タッチ。入道雲。細田守。
たぶんこういう日本人の心情を正確に把握していたのがエヴァンゲリオンというアニメ。なぜなら新東京市はセカンドインパクトでずっと夏。庵野秀明たちはマジで天才だと思った。— Master Neeton@哲学の高等遊民 (@MNeeton) 2017年2月9日
ぜひ細田守作品を観るときは、入道雲を探してみてください。
そしてクジラも探してみてね↓
細田守作品でクジラが出てくるシーンの全まとめ!意味と場面の解説付き
細田守監督作品の動画配信サービス
細田守の過去作品をもう一度観たい方は、以下のそれぞれのページをご覧くださると、分かります
時をかける少女の動画視聴方法
サマーウォーズの動画視聴方法
おおかみこどもの雨と雪の動画視聴方法
バケモノの子の動画視聴方法
デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲームの動画視聴方法
未来のミライの動画視聴方法